2024年、ロゴデザインのトレンド -最近のロゴに使われているデザインテクニックのまとめ
Post on:2024年7月30日
デザインの引き出しを増やすためには、トレンドを知っておくことが大切です。
デザインの基本となるタイポグラフィ、カラー、形などの要素が詰まった、最近のロゴデザインに使われているトレンド、デザインテクニックを紹介します。
2024 Logo Trend Report
by BILL GARDNER
下記は各ポイントを意訳したものです。
※元サイト様にライセンスを得て翻訳しています。
- 2024年、ロゴデザインのトレンドの傾向
- Flat Box -錯覚はデザインにおける最大の成果の一つ
- Corner Chop -デザインの観点だと三角形は厄介です
- Elliptic -楕円は常に円の中に生きている
- Pixel Drop -ピクセルアートの華麗なる復活
- Bell Bottoms -セリフ体とサンセリフ体について活発な議論が交わされています
- Liquid Bridge -角の緩和は「厳しい」「攻撃的」から離れます
- Mix Stix -混沌の中にも秩序が保たれています
- Smiley -スマイリーフェイスは1963年に誕生しました
- Stickers -Saulは現在も大きく成長しています
- Center Point -アスタリスクには心に訴える何かがある
- Pointers -シンボルとしての矢印の新しい使い方
- Balance Act -バランスはデザインの基本的なスキルです
- Passages -トンネルをくぐり、旅立ちます
- Radar Sweep -グラデーションを使った新しいアプローチ
- Nova Star -コミュニケーションのための新しいシンボル
2024年、ロゴデザインのトレンドの傾向
近年、伝統的なロゴの考え方が劇的に変化しています。かつてロゴは視覚的なブランドの中心的な存在でしたが、現在ではグラフィックファミリーの他の要素に遅れを取ることも珍しくありません。
近年ではたとえば、ロゴよりもワードマークで独創的なビジュアルの実験が行われており、一部の企業では自社を定義するために独立したマークを持つことに価値を見いださない場合もあります。名前があるのに、なぜロゴが必要なのか、と。
そして、パターンやテクスチャやアニメーションやカラーなどロゴを取り巻くコンテクストにとっても、ロゴそのものは二の次であることが多いです。背景のノイズはマークそのものよりも識別しやすくなっています。また、わたし達は関連するグラフィックがユーザーをより素早くブランドを識別するのに役立つことを理解していますが、同時に乗らなければならない現実でもあります。結局のところ、わたし達の目的はクライアントの目的であり、共感と忠誠を達成することが代替の視覚的要素に依存するのであれば、それはそれでよしとします。
グラデーションは依然として大きなテーマで、アニメーションは文字通りこれらのグラデーションを動かしてブレンドし、形と色の静的なかすみを作り出します。従来の線形グラデーションは3色、4色、あるいはそれ以上の色数でより有機的なものに変化しています。
グラデーション以外にも、基本的なアイコンや字形もさまざまな形に変化しています。1つのマークが2D、3D、その他のあらゆる次元の素材とテクスチャの無限の配列でレンダリングされているところを想像してみてください。AIがここでも真価を発揮しているのか、それとも意識的な思考がこれらに注がれているのか、可能性は無限大です。
また、多くのブランドが主にオンラインで展開しているため、多くのロゴがRGBになっています。これまでのようにポスターやTシャツに印刷されることはありません。デザイナーはテクノロジーを極限まで推し進めていますが、それがうまく機能するには消費者に認知され、期待されているからです。多くの人にとって、物理的なアプリケーションは今や犬ではなく尻尾です。
日本の文化である「カワイイ」が世界中で受け入れられ、ロゴが人間の特徴を帯び、文字通り微笑みかけています。ロゴに表情をつけることで、無邪気さや親しみやすさがプラスされ、人々はこれらの商品を購入することに好感を覚えるようになります。2つのドットで目を表現することで、ロゴをキャラクターに変えています。
私は毎年目にするロゴのトレンドに魅了されています。絶え間ない進化と実験は、ロゴデザインを新たな次元へと押し上げ、引き寄せられ続けるでしょう。次はどこに向かうのか、楽しみでなりません。
これまで同様に、このレポートはロゴデザイン業界の観察であり、ベストプラクティスのガイドではありません。トレンドとは時間とともに進化し、修正される軌跡であり、一過性の流行ではありません。ここで紹介するアイデアを使用して、デザインのセンスを広げ、あなた自身のデザインを次のレベルへと押し上げてください。
トレンドの流れを見るのも面白いと思うので、過去分もどうぞ。
- 2023年のロゴデザインのトレンド
- 2022年のロゴデザインのトレンド
- 2021年のロゴデザインのトレンド
- 2020年のロゴデザインのトレンド
- 2019年のロゴデザインのトレンド
- 2018年のロゴデザインのトレンド
- 2017年のロゴデザインのトレンド
- 2016年のロゴデザインのトレンド
- 2015年のロゴデザインのトレンド
- 2014年のロゴデザインのトレンド
- 2013年のロゴデザインのトレンド
- 2012年のロゴデザインのトレンド
- 2011年のロゴデザインのトレンド
- 2010年のロゴデザインのトレンド
- 2009年のロゴデザインのトレンド
- 2008年のロゴデザインのトレンド
それでは、2024年のロゴデザインの15個のトレンドを見てましょう!
Flat Box -錯覚はデザインにおける最大の成果の一つ
だまし絵や3D画像を2Dに再現することで、見る者の目を欺く試みもその一つです。ロゴデザイナーは長年にわたり、消費者を同じ方法で誘惑しようとしてきました。3つの表面を等角投影図法で明るい色、中間色、暗い色のトーンで描く立方体は、その目的を果たします。このレポートで紹介するロゴは、見慣れたパースの立方体にブラック一色やオレンジ一色、あるいはハイライトやシャドウ、その他の次元の手がかりを隠すために単色でデザインされています。
これらのロゴは適切に文字を配置することで、方向やコンテキストを提供しています。トレド美術館のロゴは、T, M, Aを回転させることで、これらの文字がなければ理解するのが難しい形状を簡単に定義しています。
このテーマをさらに発展させるために、キューブやボックスが自由に伸びたり形を変えたりするアニメーション化されたビジュアルを用意し、それらが象徴するブランドの機能を表現しています。
Corner Chop -デザインの観点だと三角形は厄介です
人は生まれながら、棘や牙のような鋭利な物体に対して嫌悪感を抱いています。そのため、デザイナーが三角形を使ったデザインを提案すると、クライアントは尖ったものを提案したことに驚くでしょう。意外にも今年のロゴデザインのトレンドには、ネガティブな三角形があふれています。理屈とはすこし異なりますが、これらの欠けた角は恐怖に勝る二次的な目的を果たします。
これらの欠けた角の効果は、不快なポイントを削除したり、緩和することに役立ちます。多くの場合、3Dオブジェクトの角度が後退していることを示すために次元を作成したり、照明に照らされた表面全体に三角形のシャドウをを落とすことで空間を定義している角が取り除かれます。
タイポグラフィでは、装飾のないワードマークに独自の所有権を持たせるために角を削除することが横行しています。強い角の効果があるため、太いソリッドの線を使ったマークは人気があり、主張を恐れない分野に関連する頑丈なプロフィールを伝えることがよくあります。
Elliptic -楕円は常に円の中に生きている
楕円のことを円や傾いた球の断面であるという軽率な判断をしがちです。これらの楕円を使用したロゴは、わたし達に有利な視点を与えてくれる原動力です。完全な円では夢見ることしかできないような、空間的な質を生み出し、ダイナミックになります。そしてこれらのマークを組み合わせることで、ブランドストーリーを伝えるために重要なアクションや目標を定義することができます。
多くの場合、楕円の連続はオブジェクトの断面を参照し、異なる視点から実体を見たり、複数が集まって全体を作り上げるというアイデアを伝えるのに役立ちます。
DEEZERは音楽プラットフォームで、楕円はサウンドイコライザーのデジタルレジスターをエミュレートしています。このような楕円の連続は、楕円が大きくなったり小さくなったりして、回転や揺れの動きをあらわす理想的な方法にもなります。楕円一つとっても、穴、入り口、軌道など、円があらわすあらゆるものを想起させることができ、魅力的なフレアと場所の感覚をもって表現することができます。
Pixel Drop -ピクセルアートの華麗なる復活
世代のビジュアルスタイルを決定づけた象徴的な8ビットのピクセルアートは、30年にわたる眠りから覚め、新たなエネルギーに満ち溢れています。デジタルデザインの黎明期には、特にロゴにおいて、ピクセル化されたバリエーションが市場にあふれ、テクノロジー系のクライアントにピクセルアートを使用することが嫌われるほどでした。おそらく、時間が経つにつれてこうしたことが和らぎ、何年も経った現在、ピクセルアートが復活し、新しい世代に受け入れられています。しかし、どのような復活劇でもそうであるように、新しいひねりが加えられ、新しいキャラクターたちがわたし達を待ち受けています。
2024年のトレンドに使われているのは、ピクセルは主役ではなく、脇役であることが多いです。ワードマークは完全にレトロになることはなく、ピクセルを従来の文字と融合させる機会を見いだしています。
昔ながらのマークは均一な正方形のグリッドで作成されていましたが、最近ではさまざまなサイズのユニットを使用し、場合によっては縮小したり拡大したりして、ダイナミックなブランドストーリーを伝えています。
Bell Bottoms -セリフ体とサンセリフ体について活発な議論が交わされています
セリフフォントとサンセリフフォントは、もちろんどちらかが消え去ることはなく、どちらにも居場所は常にあります。しかし、その中間で、セリフ体は大きな変化を遂げています。おそらく両方の陣営にとって慰めとして、デザイナーは非常に明確なセリフ体の代わりに、新しく縫いあげたベルボトムのようなフレアな書体を採用しています。太さや細さが変化するストロークは、緩やかなセリフに広がり、非常に太く終わります。中には鞭のような特徴だったり、以前のヌーヴォーデリックの影響による自由な精神が混ざったものもあります。
このトレンドでは、一般的なベゼルベースはさまざまな用途に使用されています。圧倒的なものから控えめなものまで適応し、これは単一のアイデアがいかに柔軟であるかを示すものです。
最後に、このトレンドはここ数年のタイポグラフィにおけるアールヌーボーの影響の復活の産物である、とコメントしておきます。このジャンルのより支配的な特徴は、つる状の曲線を描く太字と細字ですが、鞭のように動く蔦とは別に広がった足を分離することが、この脱獄が向かう方向である可能性が高いと思います。
Liquid Bridge -角の緩和は「厳しい」「攻撃的」から離れます
このトレンドは、粘性のある結合組織でつながれたパーツの集合体です。まるで廊下を走り回れる許可証のようで、誰も怪我をすることはありません。マシュマロのような、ガムのような、私が言いたいのはポイントはないけど現代のつながりの構築を物語っているということです。この美学の多くは、要素の橋渡しや放射状の連結を可能にするプラットフォーム上のツールによって推進されています。
これはこのレポートで明確に表現されていないテーマの一つかもしれませんが、ブランディングの見方を変える可能性をもっとも秘めたテーマです。アイデアは明確ではありませんが、他がやっていることの型に当てはめる必要はありません。
このレポートで繰り返されるメッセージは、トレンドを鵜呑みにしてはいけないということです。トレンドを先取りすることで、これらのアイデアの軌跡を見て、目の前に押し出してください。そして、もし外が暗く見えるなら、それはあなた自身がフォロワーのために道を照らすからです。
Mix Stix -混沌の中にも秩序が保たれています
完璧な円をデジタルで作ると、それは何十億個のうちの一つに過ぎません。しかし、円を手描きで作ると、わずかに傾いたりします。この不完全さは消費者の感性をむしばみますが、混沌の中にも秩序が保たれます。
このトレンドは棒の一本一本は完璧な直線ですが、これらが平行に並んでいたら誰にも見向きされないでしょう。しかし、混乱の中にも秩序が見つかる「鳥の巣」、スキー跡で雪に刻まれた「A」、史上最高においしい「フライドポテト」のようにすることで、熟練の技が高く評価されます。
構造が単純であればあるほど、デザインは難しくなります。線は不自然な街角、境界線、星座、遺伝子コード、化学化合物の略語、川を渡る線路の位置などを表すことができます。自然と現在の混沌を受け入れることで、紛れがない物語の特徴を伝えることができます。
Smiley -スマイリーフェイスは1963年に誕生しました
1963年、保険会社の広報であるジョイ・ヤングは解決策を求めて、広告会社のハーベイ・ボールにスケッチを持っていきました。それはシンプルな円にU字型のスマイルが描かれたボタンです。ボタンを逆さまにつける人がいつかもしれないと心配したハーベイは、マーカーで2つの点を描き、目を追加しました。40ドル、つまり1つの点につき20ドルで、ハーベイの仕事は完了しました。その後、数十億個のスマイリーフェイスのボタン、シャツ、ステッカー、アクセサリーが作られ、この不滅の2つの点はグラフィックの墓場から熱狂的に復活しました。
はっきり言って、今年は典型的なハッピーフェイスのいとこにあたるマークが過剰に見られます。そしてさらに注目すべきは、笑顔のように見える2つの点が非常に多かったことです。デザイナーはどんな形状であれ、静止している形状であれば2つの点を何の躊躇もなく貼り付け、場合によっては対になる形状を後付けで思いついたり、まったく存在しなかったりしました。この2つの点は、目を見開いて注意深い人間らしさを感じさせ、ロゴのバランスに残りのストーリーを伝えます。
Stickers -Saulは現在も大きく成長しています
StickerGiantのチームは数年前に、余ったステッカーで巨大なステッカーのボール「Saul the Sticker Ball」を作りました。それからも餌を与えるようにこの巨大なボールにステッカーを貼り続けています。この業界は急速に成長し、非常に細分化されています。確かに年間の生産枚数はほとんどなく、専門家たちは何十億という憶測以上の指標を提示しようと必死です。
ステッカーからロゴへと進化を遂げることは、ジョークや親近感を表現する世代にとっては自然な飛躍のように思えます。これらのロゴの中にはシャドウや立体的なアーティファクトを持つものもあれば、多くのスポーツのマスコットに見られるような外側のトリムゾーンを備えたものもあります。
バッジスタイルのロゴもこのトレンドに当てはまりますが、マークをランダムに水平からずらしたり、すこし緩めに貼り付けると、このトレンドに溶け込むことができます。このような前提に基づいてアイデンティティを構築することは、言葉を発することなく自分自身を表現することにすでに慣れている市場に対して、議論の場を開くのに役立ちます。
Center Point -アスタリスクには心に訴える何かがある
アスタリスクは象徴性にあふれ、柔軟性があり、読みやすいため、ロゴデザインには理想的な候補となります。しかし残念なことに、アスタリスクはあまりにも広く使用されたため、常習犯扱いされるようになってしまいました。今年のトレンドで見かけたのは、アスタリスクのカルマを模倣しつつ、独自のソースを重ねて、中心点の周りを回転するV字や矢印を重ねています。これらの反復では要素の数が異なりますが、すべてに共通の目標、焦点、核となる目的、そしてデザインブリーフで思いついたアナロジーがあります。
アスタリスクは、収束するストロークによって中心で重みを増す可能性があるのに対して、今年のソリューションはネガティブスペースを広げることができます。要素と要素の間に広い溝をいれたり、矢印のポイントを丸めたりすることで、シンボルの中にシンボルがあるという二重のインパクトを生み出しています。
特にBedowによるAtriumのデザインは秀逸です。AtriumのAを回転させることで、クライアントの建築の中心となる屋根構造に似せて作られており、サイト上ではアニメーションによってさらに強調されています。
Pointers -シンボルとしての矢印の新しい使い方
ラスコー洞窟に描かれた古代の矢、エジプトの象形文字に図形として使われた矢、あるいはローマ帝国が軍団を指揮するために石に刻んだ矢を思い浮かべてみてください。
そして、矢印がグラフィックのシンボルとして初めて使用されたのは、18世紀になってからのことだと知って驚くかもしれません。それまでは行き先を図式化する場合にはマニキュルと呼ばれる人差し指を使用していました。幸いなことに、地図上で川の流れを示すために最初の矢印が登場しました。それがなければ、FedExのロゴは指だったかもしれません。
今年は、大量の矢印がロゴに使用されています。しかし、矢印の先端にある羽根はなくなりました。矢印の軸が重要で、適切な右折・左折あるいはヘアピンカーブで経路を説明しています。
矢印の多くは、Tangentのマークのように矢印の軸で文字を定義しています。モノグラムと上向きおよび前向きの矢印を組み合わせると、軌跡を示すのに役立ちますが、伝えるメッセージが成長計画だけの場合はメッセージ性が薄く感じられるかもしれません。
Balance Act -バランスはデザインの基本的なスキルです
バランスはデザインの基本的なスキルであり、このトレンドではマークがまるでアクロバットチームのように絶妙なバランスで配置されています。
もしこれらが積み木だとしたら、一つを抜いたときに塔を壊す積み木と重力に逆らうもう一つの要素が必ずあります。これらのロゴが作り出すネガティブスペースは、非常に角張ったカウンターを掘り出し、ポジティブまたはリバースでも同じように読み取ることができます。
そしてこれらのロゴの大きな特徴は、頑丈な重みがあることです。耐久性のある屋台骨にしっかりと固定されています。この重量感により、ロゴは機能し、企業が脆弱であるという懸念を打ち消します。太いマークのファンは、この力強さの復活を喜ぶでしょう。
Webflowのロゴのように、曲線と非曲線のジオメトリが混ざっていることに注目してください。このハードとソフトの組み合わせは、重力に逆らう一方、優雅さとスキルのコラボレーションのエッセンスを示しています。ハンサムで堅牢なソリューションでありながら、自画自賛に見ないように十分な脆弱性を示しています。
Passages -トンネルをくぐり、旅立ちます
ここではあまり哲学的な話はやめようと思います。旅が必ずしも距離だけの問題ではないことは明らかです。これらのロゴには、時間、文化、物語、音楽、あるいは心の旅を象徴するものがあるかもしれません。これらのロゴの多様性は、仲間のデザイナーの創意工夫を浮き彫りにしています。それぞれで語られる物語はさまざまなで、外形によって決まります。星、鍵穴、字形、アーチ型扉など、それぞれが旅の舞台を設定しています。
一般的にこれらのロゴは、通過を意味する同心円状の進行を伴い、グラデーションまたはソリッドの線を使用して構成されます。通過を示す手がかりは、マークへの出口が明白であるかどうかです。遠くの端に開口部があることが多いですが、その経路は上向きもあれば、未知の結果に向かって曲がりくねったり回転したりしています。つまり、その入り口を通ってきているのか、それとも向かうのか、それとも深いところにいるふりをして立っているだけなのか、ということです。
Radar Sweep -グラデーションを使った新しいアプローチ
動きや変化を表現する新しい方法として登場したのが、この緩やかな回転グラデーションです。レーダーのスイープアームやディスプレイ画面上で軌跡を追う潜航経路が思い浮かぶかもしれません。優れた潜水艦映画では、オーディオトラックのソナーブリップや魚雷が迫ってくるのを示すためにアームを回すドラマチックさが省略されることはありません。このトレンドは、そんなドラマを活かしたいというデザイナーの願望なのかもしれません。グラデーションのフィールドにニュアンスを導入した新しいアプローチです。
暗から明へのトランジションは、時間や空間の経過を示すのに役立ちます。立体感を作り出し、光源の位置が特定されます。静止したまま動きを表示したり、ブランドストーリーの一部にアニメーションを使用する可能性もあります。
マークから立ち上がる壁のような空間的な外観を持つ明確な境界線の重要性に注目してください。グラデーションには依然として限界がありますが、デジタル環境で生活するクライアントにとってグラデーションは死すべきデザインの制約に縛られないブランドのシグナルとなっています。
Nova Star -コミュニケーションのための新しいシンボル
星、チップ、回路など、これらはすべてAIテクノロジーと直接的なつながりがあり、足がかりを与えてくれますが、依然としてレガシーなシンボリズムに依存しています。数年前、デザイナーたちがブロックチェーンや暗号通貨にシンボルを与えようと躍起になっていた頃を思い出させます。真の課題は、テクノロジーの成果から派生したシンボルを見つけることです。つまり、AIのシンボルゲームは現在も進行中です。
現在の有力候補は、通称「ダズル」として知られる四芒星です。このトレンドはAIが主流になる数年前から注目されていました。星は魔法や神秘的な性質を暗示し、「わたし達を信じてください、説明しても理解できないでしょう」という意味の略語になります。また、三連の星はインターフェイスのアイコンとしてもロゴマークとしても人気を集めていましたが、ダズルスターはまだ最終的な形に落ち着いていません。この小さな四芒星はここに掲載しているロゴが示すように、流動的な形状です。AIが過半数の所有権を得るためには奮闘する必要があるかもしれません。現在、この星はさまざまな意味を持って使用されており、この10年のデザイナーの構成要素になりそうな勢いです。
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