2017年のロゴデザインのトレンド -2017 Logo Trend Report
Post on:2017年6月8日
ロゴのデザインには、タイポグラフィ、線、形、色、質感、バランス、リズム、配置など、デザインの基本となる要素や原則が詰まっています。最近のトレンドが効果的に取り入れられたロゴデザインに使われているトレンド、デザインテクニックを紹介します。
ロゴのトレンドの最新版は、こちら。
下記は各ポイントを意訳したものです。
※当ブログでの翻訳記事は、元サイト様にライセンスを得て翻訳しています。
トレンドの流れを見るのも面白いと思うので、過去分も。
- 2016年のロゴデザインのトレンド
- 2015年のロゴデザインのトレンド
- 2014年のロゴデザインのトレンド
- 2013年のロゴデザインのトレンド
- 2012年のロゴデザインのトレンド
- 2011年のロゴデザインのトレンド
- 2010年のロゴデザインのトレンド
- 2009年のロゴデザインのトレンド
- 2008年のロゴデザインのトレンド
ここから下が、2017年のロゴのトレンドです。
デザインの傾向
今年人気が高いデザインのポイントは、3つです。
- 去年は無駄な装飾をなくしたシンプルがトレンドでしたが、今年もそのトレンドは続き、進化しています。シンプルなシェイプ、ライン、タイプ、フォームを単独で使用したり、組み合わせたり、簡単に理解できる永続的なデザインが特徴です。
- ストライプを使ったデザインが増えてきました。ジグザグ・波・山谷などの動きを表現するために、同心円、文字形、パターンで使用されています。
- 幾何学のパターンも非常に人気が高く、多次元のデザインを作成する幾何学の図形や形状はモノラインが使用されています。
特に、シンプルな要素の使い方に注目です!
Shadow Breaks
シャドーブレイクは、デザインの1つの要素が別の要素と重なる時に、レイヤーを削除したり結合させるのではなく、その重なりをビジュアル化するのがポイントです。これは2次元のデザインに魅力的なビジュアルを与えることができます。
通常これらのシャドーブレイクはグラデーションなしで、フラットなトーンもしくは2ステップくらいの色味で奥行きを作り出します。このテクニックはフラットカラーに比べて追加のトーンを必要としますが、致命的な問題ではありません。
Fades
深い霧から浮かび上がるようなフェードは、登場のプロセスを表現するデザインです。美しいグラデーションに浮かぶ輪郭は新しい始まりを予感させ、新鮮さがあります。
こういった段階的なフェードは、文字や図形などの欠けている箇所が容易に想像できる場合のみ機能します。
Rising Color
これは印象的なカラーだけでなく、実際にはテクニカルなトレンドです。ライジングカラーはロゴにハイライトやシャドウを与え、レイヤーや奥行きを与えるアプローチです。
このテクニックのポイントは、ロゴの表面にグラデーションを構築し、重なり合うエリアからカラーの強度をシフトし、それ自身の上をクロスするように形状を明らかにします。
Simplicity
ぱっと見、60年代・70年代に先祖帰りしたように見えますが、より成熟したカラーパレットと視覚的なブランド言語が使用された新しいデザインです。子供っぽさを避けるために、クリーンなカラーで調整されています。
形は基本的には独立していますが、他の形と常にストーリーが生み出されています。複雑な形が必要な時には、このトレンドは適しません。その数も3つか4つが適切です。
Simple Overlays
上のトレンドと同様に、シンプルでデザインを構築すると、明確なメッセージを作り出すことができます。このトレンドのロゴは、シンプルな幾何学的な形に依存しており、派手な装飾は必要ありません。
ポイントは、1つの形がもう1つの形に重なり、等しくなるような純粋な交点が作成されることです。重なることで、強さが示唆されます。また形をシンプルにすることで、親近感を生み出します。
MultiCentric
地球は平行なストライプで描かれた同心円で構成されています。このトレンドもストライプが特徴的で、丸く、そして重なり合って、デザインされています。水中に落とされた小石の波紋、電波、WiFi、などが連想されます。
もう一つ特徴的なことは、完全な円が使用されていないことです。円を繋げたり、円の一部である弧が使用されています。
Ellipses
毎年、デジタルを象徴するデザインが登場します。今年は楕円をベースにし、3つの点に意味をもたしたデザインです。2005年にBlackberryでインターフェイスが導入され、その2年後にiPhoneでも導入されました。
3つの点は会話のように、ユーザーに伝えるべき何らかのメッセージ性があり、人の目を引きつけます。
Text Boxes
ワードマークは明快さと機能性をもった美しいデザインです。単なるテキストのみのロゴは、グラフィカルなロゴに比べて、劣っているように思われがちですが、このトレンドはそう見えません。
テキストが単なる文字ではなく、どうしたらロゴとして認知されるか分かりますか? このトレンドではテキストをボックスに収めただけで、テキストはその重要性が強調されています。
Yin Yang
時折起きるように、あるモチーフの人気が突然再浮上することがあります。このトレンドは3500年前の陰陽のシンボルを使ったデザインです。陰陽はその字の通り、反対的な特徴を備えたシンボルで、多種多様な利点を表現するときに使用されています。
Pasta Bends
ロゴのデザインにもバーチャルリアルティの波が押し寄せています。パスタベンドは、少し厚みがあるパスタのような板状の形をカーブさせてデザインされています。グラデーションでハイライトとシャドウをつくり、複雑な形が生み出されています。
ぱっと見、おもちゃのような楽しいデザインで、クライアントの特徴と適合するか慎重に考慮してください。
Wrapped
ロゴのデザインを不明瞭にするということは、小声でささやくことと同じです。ただし、状況にあった時に使用すれば、ユーザーは静かに耳を傾けます。ラップドは事業をほのめかすように、縞模様のシーツで包んだデザインです。
ポイントはシーツを同じパタンのストライプにすることで、その下にある要素を増大させる効果が与えられます。
MicroLines
アイデンティティデザインのすべてのルールに反してしますが、このトレンドはうまく機能しています。細いラインは拡大縮小した際にうまく機能しないと注意され、印刷すると悪夢のような結果が待っているでしょう。しかし、このトレンドにはそれらの警告を追い払う魅力があります。
ここで使われているような幾何学的なメッシュは非常に繊細で、曲線美が美しいデザインです。ラインが集中する箇所は、カラーが強くなり、カーブが増大するにつれてカラーが弱くなります。使用するシーンを適切に管理することで、こういったルールを少し破ったデザインも価値を持っているかもしれません。
Doubles
ダブルはラインを2重に使うことで、その箇所に視線を集めることができるテクニックです。2つの要素を重ねたり、1つの要素を2つに分解して重ねて、構成されています。
ねじれを取り入れたり、遠近法を取り入れたり、効果的に次元を使うとデザインのバリエーションが広がります。シンプルなデザインですが、2つの要素を重ねることで、増大する強さを表現することができます。
Wings
このトレンドには明確な核がなく、このアイデアに着地したデザイナーにちょっとした衝撃をうけました。今までの流れだと、バーやストライプといった感じでしょうか。
デザインのポイントは上昇志向のモチーフで、要素を上へ持ち上げ、翼や炎のような形を描いています。狭いスペースでも非常に輝いた、美しいデザインです。
Color Split
カラースピリットはラインをカラーで分割することで、新しいシンボルをつくり、深いストーリーを伝えることです。ストロークは太くなりますが、そこに使われているカラーが印象的に見えます。
ラインから追加のビジュアルを引き出すだけでなく、ロゴの多様性を表現したり、より大きな目標を達成するために集まった要素を表現するのに役立ちます。
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