Photoshopで画像の切り抜き、選択範囲を作成するのはこれが一番簡単で正確!CC 2021で進化した選択範囲とマスクの作成
Post on:2020年10月22日
Photoshopで画像を切り抜いたり、選択範囲やマスクを作成するのにはいろいろな方法が用意されています。しかしCC 2015.5からの「選択とマスク」、CC2018の「被写体を選択」を一度使ってしまうと、ほかのやり方には戻れないくらい簡単で、そして正確に作成することができます。
そしてさらに進化したPhotoshop CC2021での「選択とマスク」「被写体を選択」の使い方を紹介します。
ちなみに、下の作業時間は1分かかっていません。
写真: ぱくたそ
更新情報
- 2020/10/22: Photoshop CC 2021のリリースに合わせて内容をアップデート
「選択とマスク」「被写体を選択」の起動方法
「選択とマスク」「被写体を選択」を起動するには、いくつかの方法が用意されています。
- Photoshopのメニューから選択。
- 自動選択ツール(W)を選択時、オプションバーからを選択。
- オプションパネルから選択。
- キーボードのショットカット。
- メニューの「選択範囲」から、「選択とマスク」「被写体を選択」を選択
- メニューから起動できるので、画像を開いていれば、いつでも起動できます。
- 自動選択ツール(W)を選択時、オプションバーから「選択とマスク」「被写体を選択」を選択
- 自動選択ツール(W)を選択している時は、オプションバーに表示されます。
- 「レイヤーマスクを追加」し、プロパティパネルから選択
- レイヤーパネルの下部「マスクを追加」をクリックすると、プロパティパネルから「選択とマスク...」を選択できます。
レイヤーパネルを選択時には、「被写体を選択」が表示されます。
- キーボード ショートカット「command+option+R」
- レイヤーパネルで適用するレイヤーを選択し、command + option + R を押すと、「選択とマスク」が起動します。
- 慣れると、この起動方法が簡単です。
画像の切り抜き・選択範囲に欠かせないツール
「選択とマスク」では、選択とマスクに特化したツールのみで構成されているので、作業を集中しておこなえるのがいいですね。
適用するレイヤーを選択し、「選択とマスク」を起動してみます。
「選択とマスク」のワークスペース
左にツール、上にツールのオプション、右に属性のパネルで、構成されています。
「選択とマスク」のツール
左のパネルは、標準と同じツールと新しいツールが用意されています。
- クイック選択ツール(W)
- 境界線調整ブラシツール(R)
- ブラシツール(B)
- オブジェクト選択ツール(W)
- なげなわツール(L)
- 手のひらツール(H)
- ズームツール(Z)
※Wで、クイック選択とオブジェクト選択が入れ替わります。
- ツールのオプション: 追加と削除
- 各ツールには追加と削除のモードがあります。
-
- 追加モードの時にoptionを押すと、選択範囲を削除できる削除モードになります。
- 削除モードの時にshift押すと、選択範囲を追加できる追加モードになります。
- クイック選択ツール(W)
- クイック選択ツールは、Photoshopの標準と同様に動作します。
- 選択時に最初に使うツールで、クリック・ドラッグでおおまかな選択範囲を簡単に作成できます。
- 境界線調整ブラシツール(R)
- クイック選択ツールでおおまかな選択範囲を作成したら、次に境界線を調整します。
- 髪の毛など細かいディテールがある場合でも、正確な境界線を作成できます。
- optionを押しながら使うと、オリジナルの選択範囲を復活させることができます。
- ブラシツール(B)
- 境界線を作成した後は、ブラシツールで細かい調整を行います。
- ブラシツールは塗りのためのブラシではなく、選択範囲を追加・削除するためのツールです。
- オブジェクト選択ツール(W)
- 画像の中になるオブジェクトを検索し、自動的に選択します。
- オブジェクトの形がある場合は、クィック選択ツールより簡単です。
- なげなわツール(L)
- なげなわツールは選択範囲の境界線をフリーハンドで作成できます。
- option+shiftで、現在の選択範囲との共通範囲を選択できます。
- 手のひらツール(H)
- 手のひらツールは、Photoshopの標準と同様に動作します。
- ドラッグすることで、画像のさまざまな部分を表示します。
- ズームツール(Z)
- クイック選択ツールは、Photoshopの標準と同様に動作します。
- 画像の表示を拡大・縮小します。
- 直径・硬さの変更
- Photoshopの標準のブラシと同様に、各ツールのサイズ(直径・硬さ)はcontrol+option+ドラッグで、左右が直径、上下が硬さを変更できます。
画像の切り抜き・選択範囲をさらに正確にする
選択範囲をさらに正確にするには、右の属性パネルは欠かせません。
作業の確認ができる表示モード、選択範囲の境界のサイズを微調整できる設定が揃っています。
表示モードの切り替え
上記は、点線、オーバーレイ、白地、白黒の順です。
- 表示モード
- 表示モードは、右の属性のパネルから変更できます。
- 選択範囲を作成中に表示モードを切り替えて、作業を確認することができます。
-
- O: オニオンスキン(オニオンスキンスキームとして選択範囲を可視化)
- M: 点線(選択範囲の境界線を点線で可視化)
- V: オーバーレイ(透明なオーバーレイとして選択範囲を可視化)
- A: 黒地(選択範囲を黒の背景上に配置)
- T: 白地(選択範囲を白の背景上に配置)
- K: 白黒(選択範囲を白黒のマスクとして可視化)
- Y: レイヤー上(選択範囲を透明な領域で囲む)
よく使う表示モードを覚えておくのがベストですが、面倒な人は2つ覚えるだけでも大丈夫です。
- X: すべてのビューモードなしで表示
- F: すべてのビューモードを順番に表示
- エッジの検出
- 選択範囲の境界領域のサイズを指定します。シャープにするには半径を小さい値で、ソフトにするには大きい値に設定します。
- 「スマート半径」をチェックすると、境界領域を可変幅に設定できます。
- グローバル調整
- 境界領域を滑らかに・ぼかし・コントラスト・エッジをシフトの各項目で調整できます。
- 出力設定
- 「選択とマスク」のワークスペースでの出力を設定できます。
- 「不要なカラーの除去」をチェックすると、カラーのフリンジを完全に選択された近隣のピクセルのカラーで置き換えます。
- 作成した選択範囲の出力先は、「出力先」のプルダウンから選択できます。
- 左下のくるっとした矢印アイコンはリセットで、ワークスペースを開いたときの状態に戻します。
参考
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