デザイナー目線で、デザインにおける写真の扱い方に着目したこれまでになかった新機軸のデザイン書 -デザインは写真が9割
Post on:2025年7月18日
sponsorsr
※本ページは、アフィリエイト広告を利用しています。
デザインにはいろいろな表現方法がありますが、写真による表現は、印象や効果に大きな影響を与える特に重要なデザイン要素です。写真を撮る側からではなく、扱う側の立場から、デザインで役立つ写真の構図、トリミング、レタッチ、加工、色、光のテクニックを詳しく解説したデザイン書を紹介します。
デザイナーの目線で、デザインにおける写真の扱い方をここまで詳しく解説した書籍は、初めてです。

著者は「イメージをパッと形に変えるデザイン大全(紹介記事)」「デザインの基本ノート(紹介記事)」などのデザイン書を執筆されている尾沢 早飛氏。氏のデザイン書は特にグラフィックの扱い方が印象的で、広告やCDジャケットやWebサイトなど数多くのアートディレクションも手がけられています。
本書は、そんな氏によるデザイン書。デザイナーなら知っておきたい魅力的な画像の扱い方をたくさんの事例とともに詳しく解説したデザイン書です。
Kindle版も同時発売されます!
版元様より許可をいただいたので、紙面のキャプチャを少しだけご紹介。

最初の見開きページを掲載しようと思いましたが、それは購入した人だけのお楽しみにしておきます。写真の魅力に圧倒されると思います。
本書は4章構成で、第1章は「構図とトリミング」
第1章では16種類のテクニックが解説されており、01は「ポジティブを表現できる上向きの写真」です。顔が上向きの写真や目線が上に向いている写真は、それだけで未来志向や前進のポジティブな印象を与えてくれます。

と言っても、単に写真を使うだけではもったいないです。たとえば、背景を青空にすると、よりポジティブな印象になったり、人物の視線方向にスペースを取ると未来に向かっているイメージが強くなります。また、サングラスなどで視線を隠していても、顔の向きだけでポジティブな印象を与えます。また、向きが右側になっていることも重要なポイントです。

一つのテクニックに対して「見本ページ」「解説ページ」「比較ページ」で構成されています。比較ページでは、やりがちな失敗例とともにそれの改善方法が詳しく解説されており、デザインをどのようにブラッシュアップするのかがよく分かります。

ポジティブの逆、ネガティブを表現するには下向きの写真です。モノクロでもカラーでもネガティブな雰囲気をつくることができますが、色数をシンプルにすると、より表現が際立ちます。

第1章「構図とトリミング」はほかにも「他にはない魅力が作れる後ろ姿の写真」「ストレートに伝えられる日の丸構図」「手軽に見栄えよくする三分割構図」「動きを入れ込める斜めの写真」「奥行き感を作る写真の被写界深度の調整」「様々な見せ方がある写真の角版」など、計16個のテクニックが収録されています。

たとえば「ストレートに伝えられる日の丸構図」の比較ページ。背景ありの日の丸構図の場合、背景が複雑だと主役が埋もれてしまいます。その場合はデザインの構図も日の丸構図にしてブラッシュアップすると、より洗練されたデザインになります。

「様々な見せ方がある写真の角版」の解説ページ。写真を角版(正方形や長方形など)にトリミングしてデザインする方法は、アイデア次第でさまざまな見せ方があります。人物と写真のトーンを揃えてポップな印象を与えたり、同じ構図にして連続して配置してスタイリッシュにしたり、色を統一してランダムに配置してカジュアルな印象を与えることができます。

第2章は「レタッチと加工」
写真をそのまま無加工で使用することはほぼありません。明るくして爽やかな印象を与えたり、暗くして重厚感を演出したり、肌をより美しくしたり、不要物を取り除いたりなど、さまざまなレタッチがあります。たとえば、明るくするこで表現できる写真というのもあります。右下のガラス越しの映り込みはその一つです。

写真の加工はレタッチだけではありません。たとえば、レトロ感を演出したいときは、トリミングによって顔や風景などの余計な情報を取り除いて、写真からより想像を掻き立てるようにすることもテクニックです。さらに余白を効果的に使用したり、フィルム風の加工を加えたり、レトロ感のあるフォントを使用したりすることで、よりドラマティックな演出ができます。

写真の合成は非現実的な世界観を創り出せ、デザインで新しい表現ができます。写真を切り抜いて配置したり、写真に写真を重ねたり、影を加えてリアリティを出したり、さまざまなデザインのテクニックがあります。

第3章は「色と光加工」
写真の色によってデザインでさまざまな表現もできます。たとえば、ピンクには優しさや可愛らしさや柔らかさといったイメージがありますが、同じピンクでもさまざまな表現ができます。たとえば、左の写真ではピンクの色味が明るすぎて、写真自体の落ち着いた雰囲気をぶつかって違和感が生じています。右側はその落ち着いた雰囲気を活かすように、トリミングして写真の周りには落ち着いたピンクを使用しています。高級感を保ちつつ、ピンクが持つ優しさを表現したデザインです。

先進的なイメージを与えたいときは、ライトを使うと効果的です。ライトのような強い光は未来感を演出でき、極限まで彩度の高い色はサイバーなイメージになります。また、目の下から大胆にトリミングすることで、ダイナミックさも演出されています。

最後の第4章は「写真のデザインテクニック」
「写真とデザイン」「写真とレイアウト」「写真の構図」「トリミング」など、デザインにおける写真のさまざまなテクニックが文章で詳しく解説されています。被写体を魅力的にするにはどうデザインすればよいのか、縦構図と横構図はどう使い分ければよいのか、など実際のデザイン作業に役立つものばかりです。
デザインは写真が9割の目次

デザインは写真が9割の目次

デザインは写真が9割の目次

デザインは写真が9割の目次
まさに「画像優位性効果」をひしひしと感じた一冊です。人は文字だけで伝えるよりも画像を含む情報伝達の方が学習しやすく、認識されやすい傾向があります。そして、その画像をより魅力的に見せるためのさまざまなテクニックが惜しげなく収録されており、すべてのデザイナーにお勧めします!
献本の御礼
最後に、献本いただいたSBクリエイティブの担当者さまに御礼申し上げます。
当サイトでは随時、献本を受け付けています。
お問い合わせは下記よりお願いいたします。
sponsors