iOSとAndroidの両対応、アクセシブルなUI設計を学びたい人にお勧めの解説書 -モバイルアプリアクセシビリティ入門
Post on:2024年11月29日
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スマホアプリのアクセシビリティについてまとめられた解説書がない、と嘆いている人に朗報です。iOSとAndroid、2つのOSのアクセシビリティとWCAG 2.2について具体的に詳しく解説した入門書を紹介します。
入門書といっても、詳しく解説されているので、スマホアプリのアクセシビリティについてしっかり学べます。
本書は、先週発売されたばかり!
著者の一人伊原氏は元BAで、私の同僚でした。退社後には東京都新型コロナウイルス感染症対策サイトのアクセシビリティ改善をサポートするなどで活躍しています。本書ではそういった実際のアプリの経験を元にしたアクセシビリティの具体的な事例も非常に多く、制作現場の生きた言葉での解説は分かりやすいと思います。
Kindle版も同時発売されています!
版元様より許可をいただいたので、紙面のキャプチャを少しだけご紹介。
アクセシビリティとは、利用者の年齢や利用環境に関わらずすべての人がその情報やサービスを利用できることです。たとえば、お年寄りや子供、キーボードあるいはマウスだけでの操作、視覚障害や聴覚障害がある、一時的な体調不良、災害時の避難中など、さまざまなケースが挙げられます。そういった場合でも情報やサービスを利用できるようにすることは、非常に重要です。
本書ではモバイルアプリのアクセシビリティ、スマホでのアクセシビリティについてiOSとAndroidの2つのOSでアクセシビリティ機能を実装し、さらに使いやすくする方法、WCAG 2.2の達成基準と本書内容の対応関係を詳しく解説しています。
本書は7章構成で、第1章は「モバイルアプリのアクセシビリティとは」でアクセシビリティの基礎知識がよく分かります。第2章は「モバイルアプリのデザインとアクセシビリティ」で、UIデザイナーがデザインする上でアクセシビリティに対してどのように取り組めばよいのかが解説されています。
第3章は「iOSのアクセシビリティ機能」いよいよOS別の解説です。AppleやGoogleの公式資料は存在しますが、これらは単体の資料です。また、デザインと実装のドキュメントが分かれていたり、WCAG 2.2との関係性もよく分かりません。本書では一冊にそれらすべてがまとめられています。
第4章は「iOSアプリでアクセシビリティ機能を実装する」3章で学んだものを実際にどのように活かすのかが分かります。実装コードやどのようなUIになるのかも分かるので、本書を読んで取り入れたいと思ったら、すぐに実装できます。
第5章は「iOSアプリをさらに使いやすくする」4章は機能面での実装でしたが、5章ではUIデザインのアクセシビリティを向上させます。たとえば、縦長ページの途中に横スクロールでたくさんのコンテンツを見せたい場合、見出しを工夫することでかなり使いやすくなります。
第6章と第7章はiOSと同様に「Androidアプリでアクセシビリティ機能を実装する」「Androidアプリをさらに使いやすくする」Andoriodにもアクセシビリティのさまざまな機能が実装されており、それらをスマホアプリにどのように活かすのか、実装の仕方、期待通りに動かないときの対処方法などが詳しく解説されています。
巻末の付録では、WCAG 2.2の達成基準と本書の内容との対応関係が示されています。また、WCAG 2.2とiOS, Androidのガイドラインを比較すると、内容が異なるものもあります。たとえば、タップする最小サイズはWCAGでは24x24ピクセル、iOSは44x44pt、Andoroidでは48x48dpです。こういった場合にはどうすればよいかなども解説されています。
モバイルアプリアクセシビリティ入門の目次
モバイルアプリアクセシビリティ入門の目次
モバイルアプリアクセシビリティ入門の目次
モバイルアプリアクセシビリティ入門の目次
目次を見ると分かりますが、アクセシビリティについてボリュームたっぷりの一冊です。アクセシビリティに取り組みたいけど、何から始めればよいか分からないという人に、特にお勧めします。気になった箇所に付箋しておいて、できることから一つずつ始めるだけです。
献本の御礼
最後に、献本いただいた技術評論社の担当者さまに御礼申し上げます。
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