デザインのアイデア出しに困った時に! キーワードからデザイン要素やテクニックに展開させるデザイン書 -ひらめきデザインひき出し帖
Post on:2022年10月28日
「洗練されたデザインで、3案ください」
「安心感を与えるデザインにしてください」
クライアントからこういった要望はよくあります。「洗練」にもさまざまな洗練があり、「安心感」にもさまざまな安心感があります。こういったキーワードをデザインに落とし込むには、そのキーワードの深掘りだけでなく広がりも重要です。さまざまなキーワードをイメージに変える方法が分かるデザイン書を紹介します。
キーワードに適したデザインのアイデア、ひらめきの栄養分を欲しているデザイナーにぴったりの一冊です!
本書はいろいろな側面のあるデザイン書です。イメージキーワード事典、キーワードのアイデアツリー、そしてキーワードをテーマにした配色事典、キーワードをテーマにしたフォント帖、もちろんキーワードをビジュアルに落とし込んだ作例も掲載されています。42のメイン頻出キーワードと182のサブキーワードを掛け合わせたデザインのひらめきが豊富に収録されています。
Kindle版も同時発売されています。
版元様より許可をいただいたので、紙面のキャプチャを少しだけご紹介。
デザインのテーマとなるキーワードを中央に置き、そこから連想したキーワードを書き広げたアイデアツリーを書いたことがある人は少なくないと思います。デザインに限らず、アイデアを出す時に有用な手法の一つです。
本書ではアイデアツリーの使い方、さまざまなキーワードをデザインに落とし込む方法、そして配色やフォントや実際のデザインを見ながら、具体的なデザインのテクニックが学べるデザイン書です。
キーワードは掘り下げることも大切ですが、広げることも大切です。広げることで、デザインのバリエーションも豊富になり、デザインを一つのテーマで複数案出すという要望にも役立ちます。また、プレゼンでデザインを説明するときにも豊富な表現ができるようなります。
42のメイン頻出キーワードと182のサブキーワードを元にした、本書のデザイン例を見てましょう。
らしさを訴求するデザイン: エレガント
本書は6章構成で、1章ごとに6-8個、計42個のメイン頻出キーワードに、そのメインキーワードからイメージを広げた副次的な182個のサブキーワードを元にさまざまなジャンルのデザイン・配色・フォントが収録されています。
メイン頻出キーワードを中心にしたキーワードツリーも掲載されています。
らしさを訴求するデザイン: エレガント: #しとやか
たとえば、「エレガント」からイメージを広げた副次的なキーワードは「しとやか」「気品のある」「奥ゆかしい」「優雅」「繊細さ」です。キーワードをテーマにした配色のロジックや色選びのポイントが解説されており、色の数値はCMYK, RGB, Hex値が掲載されています。フォントは和文と欧文の両方が掲載されています。
らしさを訴求するデザイン: エレガント: #気品のある、#奥ゆかし、#優雅、#繊細さ
デザインのポイントは要点がまとめられており、たとえば「気品のある」ではレイアウトは動きをつけずに整列させたり、「優雅」では余白を広くとることでゆったりした空間をつくりだしています。「奥ゆかしい」では色数を抑えて色の濃淡で奥ゆかしさをだしています。
高級感を伝えるデザイン: 信頼感
メイン頻出キーワードには、デザインのコンセプトとなるだいたいのキーワードが揃っています。前述の「エレガント」をはじめ、「クール」「ガーリー」「フェニミン」「洗練」「知的」「信頼感」「ラグジュアリー」「カジュアル」「シンプル」「安心感」「ふんわり」「ほっこり」「ナチュラル」「清潔感」「フレッシュ」「ヘルシー」「フレッシュ」「エコロジカル」など、かなりの数が網羅されています。
高級感を伝えるデザイン: 信頼感: #つながり、#安らぎ、#確かさ、#誠実さ
企業サイトだと、「信頼感」は重要なキーワードです。安心感を抱かせる効果があるブルーにもさまざまな使い方があります。
親しみ感のあるデザイン: ふんわり
「ふんわり」とか「ほっこり」など、オトマノベがキーワードに挙げられることもあるでしょう。そういう時は、多くの人が抱く共通の印象を探りながら、言葉から感じるままにビジュアルに落とし込んでいきます。
親しみ感のあるデザイン: ふんわり: #空気感、#やわらかい、#軽い、#透明感
「ふんわり」を思い浮かべるカラーだと、明るく淡いペールトーンを使うとふんわり感が感じられ、全体のトーンをまとめるとより軽く感じさせられます。フォントは明朝体でもゴシック体でも、ウェイトが細い繊細なフォントが合います。
感情を表現するデザイン: インパクト、#印象的、#主張、#パワー
これらのデザインのメインキーワードは何だと思いますか?
答えは、「インパクト」です。一度見たら絶対に忘れられないな衝撃を与えるデザインのテーマです。単に大きくしたり、強調するだけでなく、見切れ、メリハリ、補色などを効果的に使うことで、インパクトのあるデザインになります。
時代感が伝わるデザイン: 大正ロマン
大正ロマン、昭和レトロ、80年代・90年代など、時代感が伝わるデザインも人気がありますね。
時代感が伝わるデザイン: 大正ロマン、#レトロモダン、#アール・ヌーボー調、#和洋折衷、#ハイカラ
流行したモチーフを元にした配色パレット、レトロなデザインにぴったりなフォント、パターンやテクスチャの使い方、アール・ヌーボーらしさを出す曲線の使い方など、すぐに試したくなるデザインのテクニックが満載です!
本書で扱われているキーワードの一覧も掲載されています。言葉からデザインを引き出すときに、便利です。
ひらめきデザインひき出し帖の目次
ひらめきデザインひき出し帖の目次
パラパラ見るだけでも、インスピレーションが刺激される一冊です!
デザイン3案と言われても、逆に3案に絞れなくなるかもしれませんw これもやってみたい、これもいいな、とキーワードからデザインのひらめきが広がります。
42個のメイン頻出キーワードの配下のサブキーワードはすべて同じプロダクトのデザインなので、キーワードごとの相違点を念頭に置きながら見ると、さらに楽しめます。
献本の御礼
最後に、献本いただいた技術評論社の担当者さまに御礼申し上げます。
当サイトでは随時、献本を受け付けています。
お問い合わせは下記よりお願いいたします。
sponsors