ロゴはまさに究極のミニマルデザイン! デザインすることの面白さに気づかせてくれる良書 -カンタンでちょっぴり深いロゴづくり
Post on:2026年2月13日
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本書の感想を一言で言うと、「デザインすることの面白さに気づかせてくれる」
なぜこの形なのか、なぜこの文字なのか、なぜこの余白なのか、なぜ太くするのか、なぜこの角度なのか、なぜこの比率なのか、それらの解の1つが本書にあります。
最近ではロゴをはじめ、さまざまなデザインをAIで生成できます。しかし、AIが生成したものは既存デザインの再構成なので、どこで見た感じがします。
本書はクライアントの思想や概念をどのような表現にすればよいのか、どんな形にするのか、ロゴをデザインする際のアイデアの出し方やノウハウをかなり細かく、ていねいに解説したデザイン書です。

著者の甲谷氏はロゴデザインを手がけているアートディレクター兼グラフィックデザイナー、また『たのしいロゴづくり』『きれいな欧文書体とデザイン』などのデザイン書も出版されています。
特に『たのしいロゴづくり』は私が持っているデザイン書でベスト10を選べと言われたら、間違いなくそこに入る一冊です。
今回紹介する『カンタンでちょっぴり深いロゴづくり』はその続編のような存在ですが、前書を読んでいなくても大丈夫、本書だけでシンプルで奥が深いロゴデザインの楽しさを堪能できます。
Kindle版も発売されています!
著者の甲谷氏より当ブログのビジター向けにメッセージをいただきました!
自分のロゴづくりを振り返ると、「形・文字・コンセプト」を掛け合わせていることに気づきました。
そこで、本書では「掛け合わせる」をテーマにロゴのノウハウを紹介しています。
さらに実際の仕事のメイキングでは、クライアントの要望に寄り添い、アイデアや工夫を重ねてつくる「リアルなロゴの現場」をほぼノーカットで掲載しました。
この本が皆さまのロゴづくりに、少しでもお役に立てればとても嬉しいです。
甲谷 一
版元様より許可をいただいたので、紙面のキャプチャを少しだけご紹介。

本書でのロゴデザインのコンセプトは「掛け合わせる」です。ロゴをつくるときに、単に要素を組み合わせるだけではなく、「形×文字」「形×形」さらには「形×コンセプト」として掛け合わせて形の魅力を倍増させます。

いきなり「掛け合わせる」と言われても戸惑ってしまうかもしれません。まずは、ロゴのデザインに役立つ「形の意味」について知っておきましょう。
たとえば、「円」は完全・永遠・無限・調和・循環を意味し、縁と表現することもあります。「四角」は信頼・正直・安全・安定・堅固・知性・知恵・秩序を意味します。

ロゴのデザインで必要となるのは、1つの形に対してさまざまな表現を模索することです。特に独自性のある形にするためには、その形に異なるモチーフを組み合わせたり、文字と組み合わせるなど、さまざまな工夫が必要です。上記画像はページの一部です、書籍には太陽をモチーフにしたバリエーションが24種類掲載されています。

また、文字もその形によってイメージが異なります。「A」の一文字をとっても工夫次第で、さまざまな表現、バリエーションをつくることができます。それぞれに2行くらいで説明があり、どのような意図で手を加えているのかがよく分かります。
「A」以外のアルファベットもバリエーションが見てみたいという人は、『たのしいロゴづくり』にアルファベットの各文字が収録されています。

いよいよ「形×文字」の「掛け合わせ」です。基本的な形と文字を組み合わせると、一気にロゴらしさが加わります。「円」の形をすこし変え「A」の横棒を取って組み合わせたり、「B」の延長線に「三角形」を組み合わせたり、「C」のイメージを膨らませて「四角形」の中に入れてみたり、自分でもいろいろ試したくなりますね。

第2章は「実例で見る、掛け合わせるロゴ」著者がどのように「掛け合わせる」を使ってロゴをデザインしているのか作例がたくさん収録されています。有名企業のロゴもたくさん手がけられているので、知っているのもたくさんあると思います。
たとえば、ジャパネットたかたのシンボルは「J」と「日本地図」が掛け合わせられています。このロゴデザインの説明、さらには別案の説明もあり、デザインのアイデアがよく分かります。

NHK「印象派」のロゴは、印象派を象徴する「絵の具」と「印象派」の掛け合わせ、期間限定カフェ「ローズ・アン・ジュアン」のロゴは、カフェのテーマである「薔薇」と「店名」の掛け合わせ。

第3章は「メイキングで分かる、ロゴづくりの現場1」1とあるようにこの章は2もあり、クライアントのヒアリングや要望をはじめ、アイデア出し、さまざまな書体による文字打ち、ロゴに使用する文字の選び方、ロゴタイプの作成、シンボルの作成、プレゼン、修正と再提案、ロゴのブラッシュアップ、ロゴを使用したツールの作成など、仕事としてロゴが完成するまでの過程がかなり詳しく解説されています。

見所はいろいろあるのですが、特にヒアリングからのアイデア出しの過程、アイデア出しと平行して150書体による文字打ち、文字を選ぶときのポイント、ブラッシュアップ時の美調整、と読み応えがありすぎます。
第6章「ロゴづくりの現場2」では、住商インテリアインターナショナルのロゴです。

第4章は「現場で役立つ、ロゴのノウハウ」まさにデザインの現場で役立つノウハウが満載の章です。ロゴに使用する文字を既存の書体にするのか、オリジナルで文字をつくるか。独自性の高いロゴにはオリジナルの文字が適しており、逆に信頼感を出したいロゴには既存の書体が適しています。

ロゴを使うと言えば、名刺にも当然使われます。単にロゴを使った名刺をデザインするだけでなく、氏名表記のルールなども添えることでよりクオリティの高い名刺デザインが完成します。

第7章は「Q&A」ロゴのデザインで役立つポイントをQ&Aで紹介しています。「打ち合わせで大切にしていることはありますか?」「著作権の譲渡はどうしていますか?」「何を手掛かりにロゴをつくればいいですか?」など、デザイナーが気になる素朴な疑問が収録されています。

最後の第8章は「ロゴと文字の基礎」デザインでロゴや文字を使用するときに体系的に捉えておくと役立つ知識が解説されています。たとえば「文字の観察2 サンセリフ書体」ではDINとFrutigerの各文字の細部が詳しく解説されています。また、一般的に横棒が揃っていない「E」と「F」の揃え方、微妙に大きさが異なる「B」と「P」の揃え方、文字と文字を掛け合わせてつくるロゴタイプの表現アイデアなど、知っておくとデザインが楽しくなることばかりです。
カンタンでちょっぴり深いロゴづくりの目次

カンタンでちょっぴり深いロゴづくりの目次

カンタンでちょっぴり深いロゴづくりの目次
ロゴのデザインに興味がある人はもちろん、ロゴとはあまり縁がないけどタイポグラフィとかに興味があるそんな人に特にお勧めします!
著者の甲谷氏とは何回かコンタクトをしたことがあるのですが、ご本人の人柄が本書に非常に出ているように感じました。本書はデザインに対して誠実に向き合い、取り組んでいるかが伝わってきます。
献本の御礼
最後に、献本いただいた著者さま・エムディエヌコーポレーションの担当者さまに御礼申し上げます。
当サイトでは随時、献本を受け付けています。
お問い合わせは下記よりお願いいたします。
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