デザイナーや絵描きの人にお勧めの解説書! 奥行きや遠近感、光と影、質感表現の描き方がよく分かる -デザインのためのパースの授業
Post on:2023年11月24日
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身近にあるものを描いたり、風景や街並みなどの背景を描くときに重要となるのが「パース」です。パースとは透視図(Perspective drawing)の略で、紙などに線を使用して三次元の空間を描くテクニックです。
基本となる線や円の描き方から、物体の観察方法、透視図の仕組み、光と影、質感表現や複雑な造形までステップごとに詳しく解説したデザイン書を紹介します。
本書は今週発売されたばかり!
昨年暮れに刊行された「The Perspective Drawing Guide」の翻訳版で、米Amazonでも評価の高い一冊です。お値段がほぼ変わらずに翻訳版として読めるのは、嬉しいですね。洋書として購入するより、かなりお得だと思います。
Kindle版も発売されています!
版元様より許可をいただいたので、紙面のキャプチャを少しだけご紹介。
本書は13章構成で、線の描き方から二次元・三次元の対象物の捉え方、奥行き、光と影、反射、質感の描き方までていねいに詳しく解説されたデザイン書です。描き方だけでなく、考え方も解説されており、どんな目的をもってそれを描くのかもよく分かります。
使用する画材はシンプルで、ペン、鉛筆、マーカーとそれぞれに応じた紙です。また、カラーの作品にするのであれば色鉛筆やカラーペン、正確なパースを描くために定規があると便利です。
まずはウォーミングアップとして、線や円を描く練習です。線を1本描くだけなら簡単と思うかもしれませんが、同じ長さの線をいくつも平行に描くのは練習が必要です。また、円も正円を描くには練習が必要です。その際のちょっとしたこつなんかも解説されているので、思った通りにできると楽しくなります。
線と円が描けるようになったら、二次元のスケッチです。一般的な幾何学図形や物体の形状について考えるときには、まずは二次元で描いてみるのが簡単で効率的です。正面と上面と側面の3つを描き、その物体のディテールを掴みます。
二次元のスケッチを三次元にする際に必要になるのが、奥行きです。奥行きをつくるためには透視図を描きます。透視図にはさまざまな方法がありますが、まずは一点透視図法・二点透視図法・三点透視図法について学びます。
この透視図に現実感と深みをもたらすのが、光と影です。光は光源から放射される目には見えない線で、物体の表面や周囲と影響し合って反射されます。そして光が届かない箇所が影になります。
この記事では掲載していませんが、全項目にステップごとの練習ページがあり、描き方やこつが詳しく解説されています。
物体の色や陰影や質感を見る上で基本となるのが、反射光です。これは光が表面に入射することで生じるもので、ハイライトとは異なります。
物体の素材感や質感を表現するときに必要なのが、色です。色を正しく使用することで、イラストの説得力をいっそう高めることができます。本書では色で表面を仕上げたり、奥行きを描く方法を学びます。
物体にさまざまな質感を与える描き方も詳しく解説されています。たとえば、マーカーとペンでクロム仕上げのタンブラーを描いたり、ペンだけでバックパックを描いたり、鉛筆だけでカメラを描く方法が解説されています。
後半は、さまざまな形状から構成された複雑な物体の描き方です。物体の形状をよく観察し、シンプルな形を組み合わせて描いていきます。
最後の第13章は、仕上げのテクニック。できあがる線を強めたり、洗練されることでより精度の高いイラストに仕上げます。
デザインのためのパースの授業の目次
デザインのためのパースの授業の目次
本書はパースの描き方をはじめ、題材をよりリアルに描くための光の反射や陰影・シルエット・質感の表現方法まで、伝わるイラストにするためのさまざまなテクニックが解説されています。練習問題も線や縁を描くものから複雑な造形まで段階的にステップアップできるので、初心者の人にぴったりな教材になると思います。
献本の御礼
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