余白で情報整理、余白で視線誘導、余白で視認性アップ、デザインがうまくなりたい人に余白の使い方が学べる良書
Post on:2018年8月27日
Webデザインでも紙のデザインでも、余白を上手に使ったものは洗練された印象を与えます。情報を整理したり、視線を誘導したり、可読性や視認性をアップさせたり、余白はデザインにおいて非常に重要な要素です。
最近各所で話題になっている「けっきょく、よはく。」をじっくり中身を見ながら紹介します。読んだらすぐに実践したくなるデザインのテクニックが満載です!
デザイナー初心者にありがちな「何かが違うのは分かるけれど、どこをどう修正すればいいのか分からない」「プロが作ったようなデザインができない」など、デザインでよくある悩みをずばりと解決してくれる一冊です。
初版・2版は速攻で売り切れてしまったそうです。先日3版が補充されたばかりですが、予約分もあるため、それほど多く出回らないかもしれません(版元様よりの情報)。
※品切れになってしまっても、さらなる増刷が決まっているため、予約で確実に入手できると思います。
Kindle版は値段が少し安く、お得です。
版元様より許可をいただいたので、紙面のキャプチャを少しだけご紹介。
本書は、余白を盛りがちな新米デザイナーとベテランデザイナーの掛け合いで、デザインにおける余白の使い方を学んでいきます。
デザインでよくある素朴な質問や的確なアドバイスがぐぐっと刺さります。
本書の大きな特徴は、実例が豊富なだけでなく、ビフォーアフターも掲載されていることです。OKの作品を隠して、自分なりにいろいろ考えてみるのも面白いと思います。
ビフォーアフターの解説も非常に詳しく、問題点がNGな理由、修正方法とどんな目的でその修正を行うかなども分かりやすく解説されています。
デザインの答えは一つではありません。デザインの他のバリエーションは、デザイナーとしての引き出しを増やします。そして、さらにフォントの選び方や配色など、イメージ通りのデザインにするために知っておきたい知識も充実しています。
各章末にあるコラムも充実しています。この画像は余白とカーニングについてで、文字詰めです。文字詰めを適切におこなうことで読みやすさ、そしてデザインの美しさがアップします。
本書は9章構成で、さまざまなデザインにおける空白の使い方が学べます。
Webや紙のデザインだけでなく、名刺やプロダクトなどさまざまなジャンルに渡ります。
こういうのを見ていると、名刺を新しくしたくなりますね。
名刺に使用するフォント候補は当然、日本語のフォントが掲載されています。
医療系専門学校の学校案内
和菓子のお土産パッケージ
配色のアイデアなど、余白以外の知識も楽しく読みながら学ぶことができます。
けっきょく、よはく。の目次
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- CAFE DESIGN
- カフェのスペシャルメニューポスター
- パティスリーのフライヤー
- 雑誌のパン屋さん特集
- レストランのフードメニュー
- 地域イベントの告知ポスター
- コラム: 余白×カーニング
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- NATURAL DESIGN
- インテリアショップのショールームオープンフライヤー
- ヨガスタジオのフライヤー
- 花屋のイベント出店告知ポスター
- ボタニカルショップのショップDM
- かだらに優しいオーガニックなお菓子
- コラム: 余白×行間
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- BUSINESS DESIGN
- 会社案内のパンフレット
- アンケートをまとめたプレゼン資料
- ビジネス名刺 横型&縦型
- 地域広報誌の特集ページ
- コラム: 余白×配色
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- SCHOOL DESIGN
- キッズ英会話教室のポスター
- 医療系専門学校の学校案内
- オープンキャンパス告知ポスター
- コラム: 余白×トリミング
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- JAPANESE DESIGN
- 和菓子のお土産パッケージ
- 着物レンタル広告
- 陶器の展覧会ポスター
- コラム: 余白×フォーカス
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- SALON DESIGN
- ボタニカルヘアシャンプーの広告
- ネイルサロンのオープンチラシ
- マッサージサロンの三つ折りリーフレット
- コラム: 余白×情報のグループ化
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- COSMETICS DESIGN
- リップのサンプル付DM
- ハンドクリームの新商品店頭POP
- 石鹸の雑誌広告
- コラム: 余白×視線誘導
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- SEASON DESIGN
- ハロウィン期間限定商品のPOP広告
- クリスマスフェアのポスター
- バレンタインの催事カタログ
- 新生活応援キャンペーンのチラシ
- サマーセールのポスター
- コラム: 余白×安心感
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- LUXURY DESIGN
- 分譲タワーマンションのチラシ
- ワールドカーオブザイヤー受賞告知ポスター
- ホテルのパンフレット
洗練されたデザインの第一歩は、余白の使い方だと思います。単にスカスカにするのではなく、意味をもって余白を使うことで、デザインがぐっとよくなります。
本書を手に取ったら、今まで以上にデザインが楽しくなると思います。
献本の御礼
最後に、献本いただいたソシム株式会社の担当者さまに御礼申し上げます。
当サイトでは随時、献本を受け付けています。
お問い合わせは下記よりお願いいたします。
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