『コードが動かないので帰れません!』 エラーメッセージの上手な読み方、不具合の原因を見つけるデバッグのやり方が分かる、プログラマー必読の一冊
Post on:2023年9月15日
コードの不具合やエラーは誰もが経験することでしょう。ひょっとするとコードを書いている時間より不具合やエラーに頭を悩ましている時間の方が長いことがあるかもしれません。
エラーメッセージの上手な読み方、不具合の原因を効率的に見つける方法、ツールを活用したデバッグ方法、デバッグしやすいコードの書き方など、動かないコードと悪戦苦闘しているプログラマーにお勧めの解説書を紹介します。
本書は、一昨日発売されたばかり!
著者は『スラスラわかるJavaScript』(Amazonでみる)でお馴染みのお二人。今回は、コードの不具合やエラーの原因をすばやく見つけ、どのように対処したらよいのかを解説したプログラマーにお勧めの一冊です。
Kindle版も同時発売されています!
版元様より許可をいただいたので、紙面のキャプチャを少しだけご紹介。
本書は6章構成で、新人プログラマーのミスミ君が遭遇するコードの不具合やエラーにどのように対処して一人前になっていくかのサクセスストーリー?です。といってもマンガは各章の頭にあるだけで、中身はコードと解説が盛りだくさんです。
第1章はエラーへの苦手意識を払拭し、エラーが教えてくれる不具合を直すためのヒントをしっかりと読み取れるにします。不具合のあるコードをやみくもに直したり、ましてや明日の自分に任せたり、祈りを捧げるだけでは不具合は直りません。
エラーで表示されるメッセージが分からない原因の一つが、英語で書かれているからという人もいるでしょう。「xxx is not defined」ではなく、「xxxは定義されていません」と表示されれば、ぱっと見てその意味を理解できます。
エラーによく表示される英単語、プログラミング特有の意味を持つ英単語は、いくつか覚えておくと苦手意識がなくなると思います。
第2章は、エラーの上手な読み方。ミスミ君の先輩ナオシタさんがやさしく教えてくれます。エラーを読めるようにするにはエラーの構成要素、エラーの種類・エラーメッセージ・スタックトレースの3つを把握することがポイントです。
エラーの読み方が分かるようになれば、あとはエラーの原因を特定し、それを修正します。これら一連の作業をデバッグと言います。第3章では、効率的に不具合の原因を見つけてデバッグする方法が解説されています。
コードの不具合やエラーは原因を特定できれば、もう終わったようなものです。メッセージだけで原因が特定できないときは、プログラムの状態を確認する「プリントデバッグ」、効率的に問題を切り分ける「二分探索」を使用して原因を特定します。
第4章ではツールを使用してデバッグをします。ツールはデバッガと呼ばれ、コードのデバッグがより効率的に行えて、デバッグにかかる時間も大幅に短縮できます。
デバッガにはさまざまなツールがありますが、まずはChromeのデベロッパーツールを使用してJavaScriptのデバッグをやってみましょう。
Chromeのデベロッパーツールでブレークポイントを使用したデバッグをはじめ、ステップ実行、条件付きブレークポイント、変数の監視などが解説されています。
第5章はどうしても解決できない場合。不具合やエラーの多くはデバッグで解決しますが、解決できないときもあるかもしれません。そんなときはGitHubで同じライブラリを使用して書かれたコードと比較してみたり、他の人のコードを見ることで解決に役立つことがあります。
最後の第6章は、デバッグしやすいコードの書き方。一度定義した変数に再び値を代入したり、変数や関数の有効範囲を可能な限り狭くしたり、不具合を起こしにくくデバッグしやすいコードを書くためのテクニックがまとめられています。
コードが動かないので帰れません!の目次
コードが動かないので帰れません!の目次
コードが動かないので帰れません!の目次
コードが動かないので帰れません!の目次
プログラミングの解説書はたくさんありますが、エラーに特化された解説書は初じゃないでしょうか。エラーメッセージの上手な読み方、不具合の原因を見つけるデバッグのやり方など、具体的なコードを例にわかりやすく解説されており、必読の一冊です。
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