WordPressのサーバー移転メモ:セットアップ編
Post on:2009年8月28日
前回のエントリー「WordPressのサーバー移転メモ:バックアップ編」でバックアップしたWordPressの旧データを利用して、移転先のサーバーにWordPressをセットアップする手順の覚え書きです。
- はじめに:バックアップデータの確認
- 1. WordPressのセットアップ前の確認
- 2. WordPressのセットアップ
- 3. WordPressのデータベースのインポート
- 4. WordPressのインポート・セットアップ時のTips
- 5. セットアップ後の確認
はじめに:バックアップデータの確認
バックアップしたWordPressのデータは、下記の3種類です。
- WordPressのサイトデータのバックアップ
FTP経由で取得。 - WordPressのデータベースのバックアップ
phpMyAdmin、またはWordPressのエクスポートで取得。 - WordPressの設定と現況のバックアップ
ブラウザのキャプチャやテキストで取得。
内容としては上記二つとかぶるものがあります。
1. WordPressのセットアップ前の確認
移転先サーバーでWordPressが動作するかだけでなく、バージョンが同じかどうか確認します。
- 使用するWordPressのバージョン
- 使用するPHPのバージョン
今までと異なるバージョンの場合は、あらかじめ旧サーバーでバージョンを同じにしてバックアップをしておくことをお勧めします。
2. WordPressのセットアップ
新サーバーではWordPressをクリーンな環境にしたいため、WordPressの本体はバックアップしたものではなく、新規にWordPressのセットアップすることをお勧めします。
- WordPressのファイルをダウンロード。
WordPress 日本語ローカルサイト - WordPressをサーバーにアップロード。
- WordPressの動作確認。
- wp-config.php, .htaccessなどはバックアップファイルを確認しながら作成。
- バックアップしたファイル(テーマ、プラグイン、画像など)をアップロード。
- テーマをアクティブ化。
- プラグインをアクティブ化。
WordPressは2.8から仕様が大きく変更になりました。
2.7以前のテーマやプラグインは、2.8以降では動作しない可能性があるのでアクティブ化は一つずつ行ってください。
3. WordPressのデータベースのインポート
投稿記事、ページ、コメントなどのデータをインポートします。
今回当サイトではWordPressからエクスポートしたXMLデータをインポートしましたが、別サイトではSQLデータをphpMyAdminでインポートしたので二つの方法を紹介します。
SQLデータをインポート
phpMyAdminを使用して、バックアップしたWordPressのデータ(SQL)をインポートします。
- phpMyAdminにアクセスし、使用しているデータベースを選択します。
- ナビゲーションから「インポート」を選択します(上:キャプチャ)。
- 「インポートするファイル」の「テキストファイルの位置」の欄に、バックアップした拡張子「.sql」のファイルを指定します。
- 「ファイルの文字セット」はファイルの文字セットを設定(通常はutf8)。
- 「SQL互換モード」は「NONE」、「エンコーディング」は「non」にします。
※バックアップ時と同じ設定にします。 - 最後に「実行する」ボタンをクリックすると、選択したデータのインポートが始まります。
ファイルの容量が大きくてエラーがでる場合は、「インポートするSQLデータの容量が大きすぎる場合」を参照ください。
XMLデータをインポート
WordPressの標準機能でエクスポートしたデータ(XML)をインポートします。
- WordPressの管理画面から、[ツール]-[インポート]をクリックします。
- インポートの一覧から、「WordPress」をクリックします。
- ファイルを選択し「インポート」ボタンをクリックすると、選択したデータのインポートが始まります(上:キャプチャ)。
ファイルの容量が大きくてエラーがでる場合や全データがインポートできない場合は、「インポートするXMLデータの容量が大きすぎる場合」を参照ください。
4. WordPressのインポート・セットアップ時のTips
インポートするSQLデータの容量が大きすぎる場合
PHPの設定変更と大容量用のアップローダーを使用する二つの方法を紹介します。
サーバーの仕様で使い分けてください。
PHPの設定変更の方法
PHPの「memory_limit」の値を変更します。
変更するファイルは「.htaccess」か「php.ini」です。これらのファイルの編集が不可能な場合は次のアップローダーを使用します。
.htaccessで設定する場合
1 2 3 4 5 |
<textarea name="code" class="html" cols="60" rows="5"> php_value memory_limit 48M php_value post_max_size 48M php_value upload_max_filesize 48M </textarea> |
php.iniで設定する場合
1 2 3 4 5 |
<textarea name="code" class="html" cols="60" rows="5"> memory_limit = 48M post_max_size = 48M upload_max_filesize = 48M </textarea> |
アップローダーを使用する方法
BigDumpを使用すると、ブラウザ経由・FTP経由で大容量のファイルをSQLにインポートできます。
- BigDumpをダウンロードします。
BigDump: MySQL Dump Importer - ダウンロードした「bigdump.php」の40行目あたりの「$db_server」「$db_name」「$db_username」「$db_password」を使用しているデータベースの設定に合わせて記述します。
- 「bigdump.php」を任意のフォルダにアップロードします(例:bigdump)。
フォルダのパーミッションは「777」です。 - ブラウザ経由で、bigdump.phpにアクセスします。
例:http://www.example.com/bigdump/bigdump.php - 「Dump file」にファイルを指定し、「Upload」ボタンをクリックします。
- アップロードに成功すると、ファイルが登録されます。
アップロードがうまくいかない場合は、FTP経由でそのフォルダにアップロードして登録することもできます。 - 「Start Import」をクリックすると、SQLへインポートが始まります(下:キャプチャ)
- インポート作業が終了したら、BigDumpはサーバーから削除します。
BigDumpのインポート画面
インポートするXMLデータの容量が大きすぎる場合
上記の「PHPの設定変更の方法」でアップロードする容量の制限を変更してもダメな場合は、XMLのデータを分割してインポートします。
容量の大きい箇所は投稿記事だと思うので、<item>単位で分割すると簡単です。
※<channel>の外側は残すようにします。
5. セットアップ後の確認
表示をはじめ、投稿記事、ページ、コメントなどが正常に登録されているか確認をします。
- WordPressが正常に動作しているか確認。
バージョンに対応したテーマやプラグインの使用。 - WordPressが正常に表示されているか確認。
アップロード漏れがないか。 - 各プラグインが正常に動作しているか確認。
正常に設定を行ったいるか。 - パーマリンクの確認。
パーマリンクの設定が正しいか。
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