ついにChromeで使えるようになったCSSの便利機能! light-dark()関数、field-sizingプロパティ、句読点括弧のカーニングができるtext-spacing-trimプロパティ
Post on:2024年3月26日
今回のアップデートでは、かなり便利なCSSのプロパティが追加されました。
ライトモードとダークモードのスタイルを簡単に定義できるlight-dark()
カラー関数、垂直方向の中央に配置するalign-content
プロパティ、フォームのサイズを入力された文字量に合わせて自動変更するfield-sizing
プロパティ、CSSで句読点括弧のカーニングができるtext-spacing-trim
プロパティ、これらがブラウザにサポートされるのを待っていた人も多いと思います。
Chrome 123 beta
New in Chrome 123
下記は各ポイントを意訳したものです。
※元サイト様のライセンスに基づいて翻訳しています。基づいてというのは、貢献部分に関して同ライセンスも含みます。
- はじめに
- CSSのlight-dark()カラー関数
- CSSのdisplay-modeでpicture-in-pictureをサポート
- ブロックにおけるalign-contentプロパティ
- CSSのfield-sizingプロパティ
- CSSのtext-spacing-trimプロパティ
はじめに
3/20にリリースされたChrome 123で5つのCSSの新しい機能が追加されました。対象となるChrome 123は、Android、ChromeOS、Linux、macOS、Windowsに適用されます。
以下、その5つの新しいCSSの機能を紹介します。
CSSのlight-dark()カラー関数
CSSのlight-dark()
関数を使用すると、ライトモードまたはダークモードを簡単に設定することができます。
light-dark()関数の使い方は、簡単です。この1つのプロパティで2つの異なるカラーの値を設定します。ブラウザ(またはデバイス)は、設定されたcolor-scheme
値に基づいて適切なカラーを自動的に選択します。
1 2 3 4 5 6 |
html { color-scheme: light dark; } .target { background-color: light-dark(lime, green); } |
たとえば、上記のCSSを使用すると、
- ユーザーがライトテーマを選択した場合、
.target
要素の背景はlime
になります。 - ユーザーがダークテーマを選択した場合、
.target
要素の背景はgreen
になります。
light-dark()
関数は、Chrome 123, Edge 123, Firefox 120+にサポートされており、Safariでも次のバージョンでサポート予定です。詳しくは、下記をご覧ください。
CSSでライトモードとダークモードのスタイルを簡単に定義できる、新しい関数「light-dark()」が便利すぎる!
CSSのdisplay-modeでpicture-in-pictureをサポート
CSSのdisplay-mode
メディア機能でpicture-in-picture
値のサポートが追加されます。これより、Webアプリがピクチャインピクチャモードで表示される場合にのみ適用されるCSSルールを作成できます。
1 2 3 4 5 6 7 8 |
@media all and (display-mode: picture-in-picture) { body { margin: 0; } h1 { font-size: 0.8em; } } |
ピクチャインピクチャモードで表示される場合のみ適用されます。
ブロックにおけるalign-contentプロパティ
CSSのalign-content
プロパティが、ブロックコンテナとテーブルセルでサポートされます。以前は、このプロパティはflexやgridアイテムでのみサポートされていましたが、たとえばdisplay: block;
, display: list-item;
, display: table-cell;
などでもalign-content
を使用して配置できます。
align-content
プロパティは、Chrome 123, Edge 123, Safari 17.4にサポートされており、Firefoxでも間もなくサポート予定です。詳しくは、下記をご覧ください。
Chrome 123で、divなどのブロック要素で垂直方向の中央にalign-contentプロパティで配置できるようになります
CSSのfield-sizingプロパティ
CSSのfield-sizing
プロパティを使用すると、フォームコントロールのデフォルトサイズを無効にし、そのサイズをコンテンツに依存させることができます。これにより自動的にサイズが大きくなるテキストフィールドを作成できます。
【訳者注】以前はform-sizing
で進められていましたが、field-sizing
に変更された模様です。
field-sizing
プロパティは、Chrome 123, Edge 123のみサポートされました。詳しくは、下記をご覧ください。
CSSの新しいプロパティ「field-sizing: content;」が便利! フォームのサイズを入力された文字量に合わせて自動変更
CSSのtext-spacing-trimプロパティ
CSSのtext-spacing-trim
プロパティは、JLREQ (Requirements for Japanese Text Layout)とCLREQ (Requirements for Chinese Text Layout)で定義されているように、中国語・日本語・韓国語(CJK)の句読点文字にカーニングを適用して、視覚的に美しいタイポグラフィを作成します。
CJKの句読点文字には、グリフ間にスペースが含まれています。たとえば、ピリオドと閉じ括弧には他の表意文字と同じようにするためグリフスペースの右半分にスペースを持っています。しかし、これらが連続して出現すると、グリフ間のスペーシングが大きくなりすぎます。この機能はそのような過剰なスペーシングを調整するものです。
text-spacing-trim
プロパティには、normal
, trim-start
, space-all
, space-first
の4種類の値があります。
text-spacing-trim
プロパティは、Chrome 123, Edge 123のみサポートされました。詳しくは、下記をご覧ください。
CSSで句読点括弧のカーニングができるようになるぞ! 日本語が読みやすくなる最近サポートされた・近日サポートされるCSSの機能のまとめ
sponsors