デザインで重要なプロセスが非常にくわしいからすごい勉強になる、デザイナーが熟読しておきたいオススメの本
Post on:2016年11月25日
デザイナーにとって貴重なデザインの知識やテクニックをはじめ、なかなか得ることができない現場の舞台裏まで、非常にくわしく解説されたオススメの本を紹介します。
ロゴ、ブランド・アイデンティティ・デザインを通して、デザイナーにとって実用的なスキルを磨くことができ、制作意欲を刺激する一冊です。
ロゴデザインに関係ないデザイナーにもかなりお勧めします。
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本書の情報量は非常に濃い!
デザインの最初の一歩でもある契約成立やヒアリングから、どのようなデザイン仕様書を作成し、その内容に沿ったデザイン案を生み出し、クライアントにどのように提出し、承認を取り付けたか、そういった貴重な細部の情報までくわしく解説されています。
もちろん、ロゴのビジュアル、カラー、タイポグラフィも非常に充実しています。
自分への贈り物、大切な人への贈り物としても、うれしい一冊です。
そんな本書の中身を少しだけ紹介します。
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本書はロゴを通じて、ブランド・アイデンティティ・デザインに関する知識・実用性の高いテクニック・現場の裏舞台を知ることができます。
ぱらぱら見るだけでも制作意欲を刺激するデザインが満載で、また読み物としても非常に楽しめます。
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デザインの種類は数多くある中、ロゴは一つの究極デザインだと思います。人の目に留まりやすく、記憶に残りやすく、さまざまなものに応用も利きます。
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優れたデザインのロゴといえば、「FedEx」を思い浮かべる人もいるでしょう。このロゴが紹介される時のほとんどは、そのデザイン性とEとxの間に矢印があるくらいです。
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本書では以前のロゴをはじめ、当時の会社の状況、市場調査を経た提案内容、デザイン案など、ロゴがどのように生まれたか、背景を含めてくわしく学ぶことができます。
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デザインで実用性の高いテクニックも惜しげもなく、くわしく解説されています。JCJ社のロゴでは非常に小さい2つの修正が行われ、大成功を収めました。
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現場の裏舞台も非常に楽しめます。
デザイン料の計算方法、納品スケジュール、ほかのプロジェクトの兼ね合い方など、経験でしか得られない知識は貴重ですね。
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アイデア出しに困っているデザイナーもいると思います。どのようにアイデアの種を見つけ育て、具体的案デザインとして落とし込ませるか、スケッチブックからデジタルまでその課程がまた、読んでいて非常に面白かったです。
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クライアントにデザイン案をいくつ持っていきますか?
思いついたデザイン案をすべて見せるのは失策です。選択肢が多すぎると、そこから1つを選ぶ作業はとても難しいです。
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ではどのようにデザイン案を絞り込めばよいのか。
優れたデザイン案だけを提出するときには、そのやり方があります。また、プレゼンの技術も大切で、成功させるための必要条件や失敗となる要因も心がけておきたいポイントです。
実際にプレゼントをおこなう際に、読み直すとよいですね。
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ロゴのアイデアを盗作したと疑われた! どこかで聞いたことがありますが、現実に起こりえることです。たとえばシンプルなデザインを突き詰めると、似通った感じになることがあります。
著者の答えの一つとして、オリジナル性という言葉を使うと、クライアントが目標を取り違えてしまうと困るので、適切性・固有性・応用性といった面を重視している。
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このQ&Aコーナーの内容もかなり濃いです。ほかにもクライアントとのコミュニケーションが断絶した時、契約の取り付け、友達のデザイン料金、デザイン案の修正回数、スケジュール、リサーチなど、あまり耳にすることができないものばかりです。
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もちろん、ロゴデザイン制作のテクニックも数多く紹介されています。これら31項目はそれぞれ一つだけでもデザインのアイデアに結びつきます。
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ロゴは単にデザインするだけで終わりではなく、ブランド・アイデンティティがどのように最大限発揮されるか実例を交えながら、紹介されています。
ロゴのデザインだけでなく、色や形、プロダクトなど、刺激的なインスピレーションが沸く作品が数多く掲載されています。
ロゴをデザインするということ。の目次
- 僕らは包囲されている
- 僕らが語るのはストーリーだ
- 優れたロゴに欠かせない基本要素
- プロジェクトの基盤づくり
- リデザインにひそむリスクを避ける
- デザイン料の計算
- 鉛筆からPDFまで
- 話し合いの技術
- モチベーションを維持する
- Q&A
- ロゴデザイン制作のヒント 31
- ロゴの先まで
こういったデザイン本はテクニックだけでなく、いろいろな面から勉強になるので、何度も読み返したくなる一冊です。
献本の御礼
最後に、献本いただいたビー・エヌ・エヌ新社の担当者さまに御礼申し上げます。
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