今まで間違っていたこともこれでよく分かる! 書き出しで心をつかむ執筆術を学べる解説書 -「書き出し」で釣りあげろ
Post on:2021年12月3日
「感情類語辞典」「性格類語辞典」「場面設定類語辞典」でお馴染みのフィルムアート社から、創作系の新しい解説書が発売です!
最初のページを開いて、5秒くらい読んでみて、ストーリーに引き込まれなければ、本を戻してしまう人も多いと思います。本書ではその時に大切な書き出しの例を示し、ダメなポイントを警鐘し、最高の効果を得る方法を教えてくれます。
書き出しに特化された執筆術で小説はもちろん、小説投稿サイト、同人誌などの創作に役立つ書き出しのテクニックを学べます。また、さまざまな名作の書き出しが分析されており、読者としてその作品の仕掛けを楽しめます。
文字通り「小説の書き出しに特化」だと当ブログのビジターに刺さる人は少ないと思いますが、惹きつけるテキストの書き方、ことばづかい、構成など、ブログやWebサイトのコンテンツにも通じるものがあります。
版元様より許可をいただいたので、紙面のキャプチャを少しだけご紹介。
「書き出し」とは本題に入る前の最初の一文、開始の段落、オープニングシーンのことを指します。通常の読者が最初に目にするテキストです。書き出しの文で読者を惹きつけ、最後まで読みたいと思わせるような書き出しのテクニックを学びます。
書き出しには、柱となる10個の構成要素があります。特に重要なのは「きっかけとなる出来事」「核心の問題」「最初の表層の問題」「設定」です。魅力的なコンテンツは、書き出しからその世界観に入りこめます。
すぐれた書き出しが実際にどのように構成されているのか、さまざまな名作が分析・解説されています。
レイモンド・カヴァーやトールマン・カポーティやガブリエル・ガルシア=マルケスなど、書き出しが特に優れている作品の構成や注目点、仕掛け、テクニックが解説されています。
名作の書き出しをみると、好奇心を巧みに刺激しています。投げかけられた答えを探すために、読者は次を読まずにはいられなくなります。
本書のすばらしいところは、ダメなポイントも教えてくれることです。書き出しには避けるべき書き出しもあります。夢落ちならぬ夢始まり、意図していない笑い、など読者の期待を裏切るような書き出しには気をつけてください。
編集者と出版エージェントから質疑形式のアドバイスもあります。こういう人たちがどのような視点で作品を見ているか、書き出しの重要性について分かります。情報の詰め込みすぎ、情景描写しかない、書き出しが魅力的でないとその後は読まないという人も多いです。
「書き出し」で釣りあげろの目次
「書き出し」で釣りあげろの目次
「書き出し」で釣りあげろの目次
今までは一読者としての目でしか書き出しに触れてきませんでしたが、書き出しの構成要素や仕掛けを知ることで、これからは違った視点でみることができると思います。ストーリーもより一層楽しめそうです。
献本の御礼
最後に、献本いただいたフィルムアート社の担当者さまに御礼申し上げます。
当サイトでは随時、献本を受け付けています。
お問い合わせは下記よりお願いいたします。
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