自分で描いた文字を美しいデザインに! レタリングの基本から応用までしっかりと分かる解説書 -レタリングデザインの極意
Post on:2024年3月15日
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書体デザインに興味がある人は多いと思います。中でも文字を描くレタリングは、商品のロゴや本の表紙、街中のポスターや看板でもよく見かけます。
レタリングを始めるのに特別な道具は必要ありません。紙とペンがあれば、始められます。自分で描いた文字を美しいデザインにするレタリングの基本から応用までしっかりと分かる解説書を紹介します。
著者はニューヨーク・タイムズやスターバックスやペンギン・ブックスなどのクライアントワークを手がけているJessica Hische氏。彼女のInstagramにはたくさんの作品が掲載されています。
そんな氏による、レタリングをどのように始めればいいのか、そのやり方と描き文字をデザインにどのように活かすのかについて詳しく解説したデザイン書です。
Kindle版も発売されています!
版元様より許可をいただいたので、紙面のキャプチャを少しだけご紹介。
本書で扱う書体デザインは、レタリングです。レタリングとは「文字を描く」描画するもので、ちなみにカリグラフィは「文字を書く」書字です。どちらも文字のアートワークですが、その手法が異なります。
レタリングを始めるのに、特別な道具は必要ありません。ノートやスケッチブックなどの紙、あとは鉛筆やペン、消しゴム、定規などがあれば、始められます。
本書ではレタリングの完成形はアートワークとして残るようデジタル化されます。色鉛筆や絵の具で色をつけることもできますが、デジタルで色をつけた方が簡単でしょう。また、ベクター化することで、微調整なども簡単にできます。
本書は2章構成で、第1章はレタリングを制作するプロセスの解説です。いきなりレタリングを始めるのではなく、どういった文字を描きたいのか、作品のインスピレーションをどこから得るのかから始めます。
レタリングを作成するおおまかな流れは、まずは鉛筆の手描きでスケッチをします。スケッチをスキャンして、Illustratorに取り込みベクター化します。デザインの調整をし、文字の形が完全に決まってから色彩や装飾を加えて完成です。
レタリングの各手順は、ステップごとに分かりやすく解説されています。たとえば、Illustratorでベクター化するときは、スケッチは不透明度を15%くらいまで落として作業するとか、ガイドはルーラーから引っ張ったものではなく、自分で線を描いて作るとか、実践的なやり方がよく分かります。
また、ベクター化したときに悩むのが、アンカーポイントです。文字のどういうところにアンカーポイントを置けばよいのかも詳しく解説されています。特に重要なのは、上記のようにアンカーポイントの各ハンドルを同じになるようにすることです。
微調整をし、各文字の肉付けや装飾をし、色をつけて完成です。ここまでの手順も詳しく解説されています。
最後の第2章は、さまざまなクライアントワークの中で実践されたレタリングのデザインの事例が解説されています。雑誌や書籍の表紙、ポスター、ロゴなど、見かけたことがあるかもしれません。
たとえば、MailChimpのロゴでは、手描き感を演出するためにベースラインを調整したり、小さいサイズにしても文字の形を見分けやすくしたり、ウェイトを軽くするために接続部を細くしたり、さまざまなテクニックが施されています。
レタリングデザインの極意の目次
レタリングデザインの極意の目次
レタリングの解説書は、洋書ではけっこうありますが、きちんと翻訳されたものは数が非常に少ないのが現状です。本書は「レタリングデザインの極意」の名の通りレタリングの極意が詰まっており、ボリューム・内容ともに充実した一冊です。
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