すべてのページが美しく、ワクワクする配色のアイデアが満載! デザインやイラストにおける色の使い方も学べる配色本 -「悩まない」配色の基本
Post on:2023年11月17日
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これまでの配色本とはかなり異なる、ワクワクする素敵な配色を自分でも作れるようになるデザイン書を紹介します。
ぼんやりとしたイメージや感覚には頼らず、好きな色や使いたい色から配色を組み立てるプロが設計した実践的な配色本です。実際のデザインに使用されている配色は豊富に収録されており、その配色の意図や考え方もしっかり解説されています。
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本書は先日、発売されたばかり!
『わたしたちはデザインの仕事の中で、多くの色数を使おうとはしません。むしろ色数を抑える方向で考えます』(本書のはじめにより)
Webデザインをはじめ、紙のデザインやグラフィックデザイン、そしてイラストでも配色は色を絞り込むことでデザインを着地させます。本書はデザインワークで実際に活用できる配色、その配色のセオリーを学べる一冊です。
Kindle版も同時発売されています!
版元様より許可をいただいたので、紙面のキャプチャを少しだけご紹介。
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本書のメインとなる配色は「2つの色を使用した配色」「3つの色を使用した配色」です。デザインワークで使用するときは、まず1色目としてメインカラーを決め、2色目はメインカラーを引き立たせる色か同じ強さの色を合わせます。3色目は2色の世界をさらに盛り上げる役目です。さらに色数を増やしたいときは、同系色の明度や彩度違いで色を増やしたり、選択した色を元に濃度違いで色を増やします。
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さっそくメインとなる配色を見てましょう。本書では汎用性の高い13色をメインカラーとしてピックアップされており、各色をメインカラーで使用し、どのようにデザインで展開するのかが解説されています。
ここでは、黄色で本書を紹介します。黄色系の色を使用するときには、どんな考え方や方法論があるのか、文化的な背景、心理的な影響、色系統の説明、色名、色の由来、色のデザインスタディなどが収録されています。色名は、DICによる「日本の伝統色」「フランスの伝統色」「中国の伝統色」です。
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まずは、「2つの色を使用した配色」メインカラー13色の各系統色から12色の色がピックアップされ、それぞれの色の世界観や使用されている背景が解説されており、その色を使用した配色でどのようなグラフィックが生まれるかスタディされています。色にはCMYK/RGB/HEX値が記載されており、使用されているフォント名も記載されています。
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たとえば、左端は「支子(くちなし)色」日本の伝統色で、支子で染めた温かみのあるイエローです。その隣は「レモン色」日本の伝統色にもフランスの伝統色にも存在するイエローで、広く親しまれています。
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続いて、「2色と3色のデザインスタディ」として、2色で良いのか(左ページ)、3色で良いのか(右ページ)実際のスタディを見て比較します。あえてブラックを避けてデザインされているので、配色に集中することができます。
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スタディには、前述の名刺デザイン、上記のバナーデザイン、カードデザイン、POPデザインなど、Webデザインや紙のデザインが収録されています。
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各メインカラーの最後は、その色を使用した実際のデザイン例です。
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メインカラー13色には黄色系をはじめ、オレンジ色系、茶色系、赤色系、ピンク色系、紫色系、青色系、水色系、青緑色系、緑色系、黄緑色系、グレー系、金色系です。それぞれ前述の内容がたっぷり収録されています。
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グレー系もすこし見てましょう。グレーは実際のデザインで欠かせない色と言ってもいいかもしれません。グレーを使用するとき多くの場合はメインとしてではなく、地色として使用することが多いですが、主役としても使用できます。柔らかいグレーのグリーフラネル、薄い青緑がはいった深川鼠、黒さが残った墨の消炭色、など魅力的な色が揃っています。
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本書は配色だけでなく、コラムも勉強になるものばかりです。たとえば、色地に白抜き文字と白地に色文字の場合、面積が小さいと弱く感じられます。明るい色の場合はKをすこし上げ、暗い色の場合はCMYをすこし上げると同じように感じられます。
「悩まない」配色の基本の目次
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「悩まない」配色の基本の目次
配色本は今までにいろいろ紹介してきましたが、本書はそれらとは一味も二味も異なる配色本でした。もちろん、配色の見本は豊富に掲載されていますが、そこからさらに自分が求めている配色をどのようにつくるのかまで分かります。
献本の御礼
最後に、献本いただいた翔泳社の担当者さまに御礼申し上げます。
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