Chromeの新機能「メモリセーバー」と「省エネモード」Web制作時に認識しておくべき重要なことを解説
Post on:2022年12月12日
先日リリースされたChrome 108で「メモリセーバー(Memory Saver)」と「省エネモード(Energy Saver)」が導入されました。これらは、Chromeがシステムリソースをどのように利用するかをユーザーがより詳細に制御できる機能です。
ユーザーとしてはメモリ節約モードのメモリセーバーも省エネモードも嬉しい機能ですが、Web制作者は認識しておくべき重要なことがいくつかあります。
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What developers need to know about Chrome's Memory and Energy Saver modes
メモリセーバーと省エネモード
先日リリースされたChrome 108のデスクトップ版で、2つの新しいパフォーマンス設定が導入されました。
- メモリセーバー(Memory Saver)
- 省エネモード(Energy Saver)
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New Chrome features to save battery and make browsing smoother
メモリセーバーとは
メモリセーバーは、Chromeが使用するメモリを最大40%と10GBのメモリ使用量を削減し、タブのスムーズな動作を維持する機能です。
Chromeであとで見ようと思ってタブをたくさん開いていることはありませんか? メモリセーバーは非アクティブなタブのメモリを解放し、使用中のアクティブなタブでの閲覧を可能な限りスムーズに表示します。特に、動画を見たり、ゲームをするときに便利です。非アクティブなタブは、必要なときに再読み込みされます。
再読み込みされたページはユーザーエクスペリエンスには影響しない可能性がありますが、ユーザーフローが複雑なインタラクティブなサイトの場合、元の状態に戻すことができないことがあります。
省エネモードとは
省エネモードは、バッテリー残量が少なくなったときにバッテリーを延長できるようにする機能です。
バッテリーの残りが少なくなり、すぐに充電できないときはありませんか? ChromeでWebを閲覧していて、デバイスのバッテリー残量が20%に達すると、Chromeはバックグラウンドのアクティビティを制限し、アニメーションや動画を含むWebページの視覚効果を制限してバッテリーを制限します。
アニメーションやトランジションは自動的に調整されるので対応は何もできませんが、特定のリフレッシュレートを前提とするJavaScriptベースのアニメーションをサイトで使用している場合は注意が必要です。
この2つの機能は今後数週間かけて、Windows, macOS, ChromeOS向けに展開される予定です。
Windows, macOS, ChromeOS向けに展開されると、それぞれの機能をオフにしたり、重要なWebサイトをメモリセーバーから除外するようにマークすることができます。
※2022年12月現在、ChromeのFlagから設定できます。
メモリセーバーと省エネモードの確認方法
メモリセーバーの確認方法
Chrome 108でメモリセーバーを確認する方法です。
- タブを開き、Webページを開きます。
chrome://discards
にアクセスし、破棄するタブをリストから見つけます。- 「Action」から「Urgent Discard」をクリックすると、そのタブを破棄します。
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chrome://discards
にアクセス
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「Urgent Discard」をクリック
省エネモードの確認方法
Chrome 108で省エネモードを確認する方法です。
- アドレスバーに下記を入力して、フラグを有効(Enabled)にします。
chrome://flags/#battery-saver-mode-available
chrome://discards
にアクセスし、上部の「Toggle battery saver mode」をクリックします。
※フラグを有効にしていないと機能しません。- 完了すると、アドレスバーの横に省エネモードのアイコンが表示されます。
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フラグを有効(Enabled)にする
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「Toggle battery saver mode」をクリック
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省エネモードのアイコンが表示される
パフォーマンスの設定
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メモリセーバーと省エネモードの設定は近いうちに、Chromeの設定からできるようになるとのことです。
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Chromeの設定
※上記の設定をすると、「パフォーマンス」が表示されます。
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