デザインのスキルが身につく良書! 文字組みの基本から実践的なテクニックまでしっかり解説されたデザイン書 -文字レイアウトの法則
Post on:2022年7月22日
文字のデザインについて、フォントについて、見出しの字詰めや段落の揃え方、グリッドシステムなど、欧文タイポグラフィの要点と実践的なテクニックがていねいに解説されたデザイン書を紹介します。
デザインのスキルを磨きたい人にはぴったりの一冊!
文字レイアウトは、ロゴ、コピー、タイトル、見出し、本文、そして全体のクオリティに影響を与えるデザインの重要な要素です。
本書はすこし小さめの四六判変型、1ページに1つ全部で180の法則が説明されたかわいい書籍です。紙のデザインをはじめ、Webサイトやスマホアプリなどオンスクリーンでの文字レイアウトについて学べます。
Kindle版も同時発売!
私はKindleをメインに読書しますが、本書は書籍版がおすすめです。装丁も非常に美しく、紙やインキにもさまざまな工夫がされています。たとえば、表紙はサガンという凹凸のある特殊紙で手触り感が気持ちよく、中ページでもインキの発色が通常とは異なり、繊細なグラデーションも美しいです。
日本語のデザインも身につけたいという人には、こちらも勧めです。
7/25までビー・エヌ・エヌ社のKindle本セールが開催しています。「レタースペーシング」もセール対象です!
版元様より許可をいただいたので、紙面のキャプチャを少しだけご紹介。
本書は、書体・文字組の調整・テキストナビゲーションの3カテゴリに、14章で構成されています。文字レイアウトの基本となる「文字の構造」からフォントの選び方や組み合わせ方、文字サイズとスペーシング、数字や記号の扱い方、階層の作り方、さらにはWebの固定カラムや可変カラム、ハンバーガーメニュー、リンクなども法則にまとめられています。
180個ある法則からいくつか見てみましょう。
文字をレイアウトするには、文字の形・構造を理解しておくことが大切です。フォントは一文字ずつ視覚調整がされており、文字の高さが異なり、フォントによっては文字の幅も異なります。
そして字詰め、文字サイズとスペーシングは文字の形と構造を理解しておかないとデザインできません。
カーニングとは文字の間隔を調整することで、スペーシングとは文字間のアキ量を調整することです。使用している文字の形に合わせて調整することで、デザインに合った読みやすい文字レイアウトになります。
タイトルや見出しだけでなく、本文の文字レイアウトも大切です。テキストの構造によっては読みにくい組版になってしまうこともあるので、手動で調整する必要があります。
本文に数字、記号、上付き文字、下付き文字が含まれているときは、特に注意が必要ですね。
文字のレイアウトでは、階層構造を適切につくることも大切です。見出しのレベルを分かりやすくデザインしたり、関連している要素は近接を使用してデザインしたり、段落ごとに余白を与えたり、すぐに実践できるテクニックが満載です。
一昔前までは、グリッドというと紙のデザインでしたが、ここ数年でWebにも浸透しました。数多くのWebサイトやスマホアプリでグリッドシステムが使用されています。
紙とWebの大きな違いは、紙は用紙もフォントも作り手側で決められますが、Webはすべてユーザーの環境に委ねるということです。スマホであったり、デスクトップであったり、フォントもユーザーが変更できます。
最後の章ではインターフェイスとして、Webサイトやスマホアプリで役立つさまざまな法則も解説されています。
文字レイアウトの法則の目次
文字レイアウトの法則の目次
文字レイアウトの法則の目次
文字レイアウトの法則の目次
文字の使い方が上手くなると、デザインのスキルは格段にアップします。タイポグラフィのデザイン書というと、紙のデザインが圧倒的に多いですが、本書は紙だけでなく、Webやスマホアプリなどオンスクリーンでの文字レイアウトについても分かる解説書です。
献本の御礼
最後に、献本いただいたビー・エヌ・エヌの担当者さまに御礼申し上げます。
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