色相、明度、彩度の理解を深め、イラストで質感を表現する光と影の塗り方がよく分かるお勧めの一冊 -色と光マスターガイド
Post on:2026年4月24日
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イラストでどうすれば望み通りの色にできるのか、質感を表現する光と影の使い方、色塗りの表現の幅を広げたい、そんな人にお勧めの一冊を紹介します。
色と光の仕組みを深く掘り下げた本格的な理論書ですが、豊富なイラストと詳しい解説で、イラストに興味がある人はきっと、ワクワクしながら学べると思います。

本書は、マスターガイドシリーズの記念すべき第1弾。マスターガイドシリーズは中級者・上級者向けのイラスト解説書で、1つのテーマについて深く掘り下げて詳しく解説されているのが特徴です。今までの解説書ではいまいち理解できなかったという人に特にお勧めします。
お値段はすこしお高くなっていますが、本書はB5変の大きなサイズに全388ページがフルカラーの大ボリューム、納得の価格です。
Kindle版も同時発売されています!
版元様より許可をいただいたので、紙面のキャプチャを少しだけご紹介。

本書は「理論」と「実践」の2部構成、「理論」には「色」と「光」のパートがあります。
まずは「色」の理論では、色彩に関する用語・基礎知識をはじめ、色を成り立たせる色相・明度・彩度、色の見え方、色のいろいろな表現方法、色のコントロールの仕方など、さまざまな角度から考察します。

1つ上の画像ではSNSでも定期的に流れてくる「ココとココは実は同じ色」で、暗く見えるマス目と明るく見えるマス目は実は同じ色です。これは「色の恒常性(色彩恒常)」と呼ばれる錯視で、明暗の見え方が周囲に影響を与える好例です。仕組みは、暗く見えるマス目の周囲は明るいマス目で囲まれているため、より暗く見えます。明るく見えるマス目はその逆で、周囲が暗いため、より明るく見えます。
これはイラストにも有効な手段で、全体的に暗いシーンで描かれたイラスト(左)は明度のグループ分けがされているため、暗くても明確で分かりやすい作品に仕上がっています。右はイラストの明度を3段階にしたものです。

明度を10段階の目盛りであらわす練習は、美術学校の最初の課題としてよく出されます。これは「明度の尺度」と呼ばれ、身の周りの明暗を直線状の目盛りに当てはめて判断するものです。明度を分かりやすくシンプルに構成したイラストは、メッセージを強く的確に伝えることができます。
明度の理論はまだまだ続きますが、色相や彩度、色の見え方、表現方法、コントロール方法などについても豊富な事例とともに詳しく解説されています。イラストに興味がある人はきっと、ワクワクしながら学べると思います。

続いては、「光」の理論。
「色」については60ページほどのボリュームでしたが、「光」については140ページと大ボリュームになっています。光と物質の相互作用の性質を理解することで、イラストで光と色の表現ができるようになります。

この世に存在するすべてのものは、立方体・球体・円柱・ピラミッド型(あるいは円錐)の組み合わせで成り立っています(1つ上の画像)。まずはこれらの形に光をあてるとどうなるか、から学びます。
複雑な形(上の画像)になっても、ライティングの基本的な考え方は同じです。面に対して、前述の段階的な明度を割り当てることで、光を表現できます。

光の性質は、発光・反射・屈折・吸収の4つのカテゴリに分けられます。また物質は、鏡面・ツヤのある表面・ツヤのない表面・半透明な表面・透明な表面の5つのカテゴリに分けられます。これらを組み合わせて、それぞれが形や色にどのような影響を与えるかを学びます。

「色」と「光」の「理論」のあとは、いよいよ「実践」です。ここでは「理論」で学んだ知識を再確認することが出来ます。

「実践」では3作品のイラストがチュートリアル形式で解説されています。1つ目は夏の一日を5種類の異なる光のシナリオで描きます。光の演出を変えるだけで、同じ場所でも雰囲気がガラリと変わり、色と光の表現がよく分かります。

2つ目は明度のとこでも紹介したイラストのグウェイズ氏の作品です。こちらも闇夜に暗躍するようなダークなキャラクターのディナーシーンを描いたものです。

明度や色彩の計画、立体感やテクスチャ、透視図法のグリッドの使い方、ブルームやハイライトなど光のエフェクトなど、イラストのテクニックが詳しく解説されています。

最後の章は「ギャラリー」です。チュートリアルに掲載されている3人をはじめ、7人のゲストアーティストの作品が掲載されています。色と光を巧みにとらえて独自の世界観で描かれているイラストばかりで、たとえば、画像のように色使いと光の表現を変えるだけで、キャラクターの印象ががわりと変わります。
色と光マスターガイドの目次

色と光マスターガイドの目次

色と光マスターガイドの目次
Amazonでも高評価が非常に多いイラスト書です。色と光はイラストを描く上で、非常に重要なポイントです。イラストにおける色彩の理論、光のさまざまな種類と物質との相互作用、望み通りの質感を表現する方法など、イラストの精度をより高める知識とテクニックが満載の一冊。
Artists' Master Series : Color & Light
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