ユーザーを欺く、UIで見かけるダークパターンのまとめ

たくさんのショッピングサイト、オンラインショップがあります。良心的なサイトもたくさんありますが、意図しない購入や申込に誘導・欺くサイトもあります。利用者として、そして制作者として、気をつけたいダークパターンを紹介します。

料金に手数料が加えられていたり、メール配信が知らない間に申し込まれていたり、登録は簡単なのに退会が難しかったり、キャンセルがクリックできないみたいに表示されてたり、さまざまなダークパターンが存在します。

ショッピングサイトで見かけるダークパータンのまとめ

Dark Patterns at Scale
by プリンストン大学とシカゴ大学の研究者によるレポート

下記は各ポイントを意訳したものです。
※当ブログでの翻訳記事は、元サイト様にライセンスを得て翻訳しています。

はじめに

ダークパターンとは、ユーザーが意図しない潜在的に有害な決定(購入や申込など)に誘導・強要・欺くことによってショッピングサイトに利益をもたらすユーザーインターフェイスのデザインです。

わたし達は大規模な調査を行い、11,000のショッピングサイトから53,000のプロダクトページを分析して、ダークパターンを特徴付け、定量化しました。

  • ショッピングサイトで1,818個のダークパターンを見つけました。これらを15種類のダークパターンに分類しています。
  • 1,818個のダークパターンは、11,000のサイトのうちの11.1%、1,254サイトに存在しました。
  • ダークパターンの中でどれが消費者の詐欺に頼っているかを示します。合計で、183のサイトで234の詐欺的なダークパターンの事例を見つけました。
  • ショッピングサイトにダークパターンを作り出す能力を提供する22の第三者機関を特定しました。これらの団体のうち2つは、詐欺的なメッセージを可能にする行為を公然と宣伝しています。

Sneaking -スニーキング

スニーキング(Sneaking)とは、ユーザーの行動を誤って表現しようとしたり、ユーザーが利用できるようになった場合にユーザーが反対しそうな情報をわざと遅らせたりすることです。

1. ショッピングカートに勝手に追加される

ユーザーの同意なしに、ユーザーのショッピングカートに商品を追加します。
ダークパターンの普及数: 7個のサイトに7の事例

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avasflowers.netのカート。ユーザーが加えていないにもかかわらず、グリーティングカードの3.99ドルが勝手に加えられています。

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cellularoutfitter.comのカート。このチェックボックスは、4.99ドル相当のスクリーンプロテクターがカートに入ったことを意味します。

2. 隠された料金

ユーザーが購入する直前に、これまで未表示だった料金をユーザーに公表します。
ダークパターンの普及数: 5個のサイトに5の事例

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proflowers.comの隠された料金。最後のステップで、2.99ドルの手数料が表示されます。

3. 非表示のサブスクリプション

1回限りの料金または無料トライアルを装って、ユーザに繰り返し料金を請求。
ダークパターンの普及数: 13個のサイトに14の事例

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wsjwine.comの非表示サブスクリプション。「詳細」をクリックしない限り、89ドルの定期購読料は表示されません。

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ross-simons.comの非表示サブスクリプション。VIP Rewards Clubに入会しても、「利用規約」をクリックしない限り、95ドルの定期購読は表示されません。

Urgency -アージェンシー

アージェンシー(Urgency)とは、販売または取引に期限を設定することで、ユーザーの意思決定と購入を促進します。

1. カウントダウンのタイマー

カウントダウンのタイマーを使用して、取引や割引が期限切れになることをユーザーに示します。
ダークパターンの普及数: 361個のサイトに393の事例

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justfab.comのカウントダウンタイマー。提示されたオファーは、1時間のタイマーが期限切れになった後でも有効です。

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leesa.comのカウントダウンタイマー。提示されたオファーは30分のタイマーが期限切れになった後でも有効です。

2. 期間限定メッセージ

期限を指定せずに、販売または取引が期限切れになることをユーザーに示すと、不確実性が生じます。
ダークパターンの普及数: 84個のサイトに88の事例

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samsung.comの期間限定メッセージ。 サイトにはこの取引の期限を明かすことなく「期間限定」であると記載されています。

Misdirection -ミスディレクション

ミスディレクション(Misdirection)とは視覚、言語、感情などを使用して、ユーザーを特定の選択に誘導したり、特定の選択から遠ざけたりします。

1. 羞恥を与えて誘導

言葉と感情(羞恥心)を使用して、ユーザーが特定の選択(購入しない)をしないように誘導する。
ダークパターンの普及数: 164個のサイトに169の事例

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radioshack.comの誘導。ポップアップを消すという選択肢は、ユーザーがそれを避けることが恥と感じるように記述されています。

2. 視覚的干渉

ビジュアルとデザインを使用して、ユーザを特定の選択に誘導したり、選択から遠ざけたりします。
ダークパターンの普及数: 24個のサイトに25の事例

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greenfingers.comの視覚的干渉。オプションの選択が、まるでクリックできないかのようにグレーで表示されています。

3. 錯覚する質問

ユーザーが特定の選択をするように誘導するために、分かりにくい表現を使用する。
ダークパターンの普及数: 9個のサイトに9の事例

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newbalance.co.ukの錯覚する質問。通常、チェックボックスは肯定するためにチェックします。しかし、ここでは否定するためにチェックする必要があります。

4. 押し売り

商品のより高価なバリエーションを選択させる、または関連商品のより高価なバリエーションを受け入れるようにユーザーに圧力をかける。
ダークパターンの普及数: 62個のサイトに67の事例

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topcoat.storeの押し売り。商品をカートに追加すると、購入をアップグレードするように求めるポップアップが表示されます。

Social proof -ソーシャル プルーフ

ソーシャル プルーフ(Social proof)とは他の利用者の体験や行動を表示し、利用者のアクションに影響を与えることです。

1. アクティビティ メッセージ

サイトのアクティビティ(購入、閲覧、訪問など)についてユーザに知らせる。
ダークパターンの普及数: 264個のサイトに313の事例

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thredup.comのアクティビティ メッセージ。商品を購入した人の名前と場所が表示されます。このメッセージは、長期間販売されてきたにもかかわらず、販売商品が顧客によって「購入直後」であることを常に表示しています。

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jcpenney.comのアクティビティ メッセージ。24時間以内に商品を見た人の数が強調されています。

2. 出所が不明なお客様の声

出所が不明な商品の感想・お勧めメッセージ。
ダークパターンの普及数: 12個のサイトに12の事例

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spanx.comのお客様の声。このメッセージをどのように集めたのか、または実際の顧客によって提出されたのかどうかは開示されていません。

Scarcity -スケアシティ

スケアシティ(Scarcity)は、商品が購入できなくなる可能性が高いことを知らせることで、ユーザーに対する商品の要望を高めます。

1. 在庫が少ないメッセージ

限られた量しか商品が購入可能であることを利用者に示し、その要望を増やします。
ダークパターンの普及数: 581個のサイトに632の事例

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6pm.comの在庫メッセージ。商品のオプションを選択すると、在庫は3個のみと表示されます。在庫切れのメッセージが表示されると、売り切れたように見えます。

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orthofeet.comの在庫メッセージ。「残りわずか」のメッセージは、在庫数をユーザーに開示するものではなく、サイト上のすべての商品で表示されます。

2. 需要が高いメッセージ

商品の需要が高く、すぐに売り切れてしまう可能性があることをユーザーに示し、商品の魅力を高めます。
ダークパターンの普及数: 43個のサイトに47の事例

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fashionnova.comの需要が高いメッセージ。サイト上のすべての商品にこのメッセージが表示されます。

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pacificcoast.comの需要が高いメッセージ。サイト上のすべての商品にこのメッセージが表示されます。

Obstruction -オブストラクション

オブストラクション(Obstruction)はユーザーを1つの状況に入り込みやすし、その状況から抜け出すことを困難にします。

1. キャンセルが難しい

ユーザーは簡単にサインアップできますが、キャンセルにはメールまたはカスタマーサポートに電話する必要があります。
ダークパターンの普及数: 31個のサイトに31の事例

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savagex.comのキャンセル。49.95ドルの自動更新をキャンセルする唯一の方法は、カスタマーサポートに電話することです。登録はオンラインで簡単に完了できます。

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1800flowers.comのキャンセル。19.99ドルの自動更新をキャンセルする唯一の方法は、オンラインで完了できる登録とは異なり、カスタマーサポートにメールを送ることです。

Forced Action -フォースド アクション

フォースド アクション(Forced Action)はユーザーがタスクを完了するために、何らかの操作を強制します。

1. 強制登録

ユーザーがタスクを完了するためにアカウントを作成したり、情報を共有したりすることを強制します。
ダークパターンの普及数: 6個のサイトに6の事例

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therealreal.comの強制登録。商品を表示するだけでも、サインアップしてアカウントが必要です。

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musiciansfriend.comの強制登録。利用規約に同意すると、メールやプロモーションの受信にも同意したことになります。

データのダウンロードとリンク、著者

データのダウンロード

ダークパターンのリストは、下記から.cvsファイルがダウンロードできます。

参考リンク

プリンストン大学とシカゴ大学の研究者

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