IA/UXデザインに必要な知識を一通り学べ、気がつけなかったアイデアや考え方が分かるオススメの本 -IA/UX プラクティス
Post on:2016年4月15日
Webサイト、特にスマホサイトをデザイン・実装する前に取り組むべき情報アーキテクチャ、そしてUXデザインについて実務レベルで必要な知識を一通り身につけることができるオススメの本を紹介します。
UXデザインにこれから取り組もうとしている人は本書を通じて基礎が理解でき、仕事の流れや思考のプロセスが分かると思います。
デザイナー・コーダーさんにもかなり勉強になる一冊です。
本書は「IAシンキング(Amazonでみる)」の著者: 坂本 貴史氏の2冊目の本で、発売が中止されてしまった「モバイルIAシンキング」を増補・改訂、大幅に加筆したものです。
待ち望んでいた人も多いのではないでしょうか。
IA/UXの観点から、従来型のWebサイト制作をマルチデバイス対応に移行する際に有効な知識やノウハウを学ぶことができます。
紙面のキャプチャで、中身を少しだけご紹介。
本書は「情報アーキテクチャ」と「ユーザーエクスペリエンス」について実務で携わったことがない人でもそれらの理解を深め、考え方を身につけることができる良書です。
1章では、UXデザインのとらえ方からモバイルにおける情報アーキテクチャまで、IA/UX思考の基礎知識をしっかりと理解することができます。
UXをプロジェクトの取り入れるにはどうしたらよいか? 何から始めればよいか? 整理しておきたいですね。
実務でありがちな課題もQ&A形式で掲載されており、UXデザインのアプローチがイメージできると思います。
2章からはモバイル対応のUXデザインです。
スクリーンのサイズだけでなく、操作方法、利用する場所・状況など、ユーザーを考慮したUIデザインの見直しが必要です。
モバイルにおける情報アーキテクチャのコンテンツパターンには、構造に関するパターンと表示方法に関するパターンがあります。
各パターンにはコンテンツによって向き不向きがあり、その使い方や課題も明確になってきました。
ナビゲーションやそのレイアウトにもよく使われるパターンがあります。見た目だけでなく、機能性や操作性を理解しておくと、さまざまな目的に合わせてUIデザインを行うことができます。
そのデザインパターンをどうやって活用すればよいのか? いくつかの実例を元にどのようにUIデザインに落とし込むかも分かります。
サイトをデザインする上でも、デザインの原則は非常に役立ちます。「なぜ赤色にする必要があるのか」のなぜにあたる部分で、必ず理由があります。
最近はプロトタイプを作成するプロジェクトも増えてきたと思います。確かに利点は多いのですが、プロジェクトの関係者全員でその役割を理解していないと欠点だらけになってしまいます。
またプロトタイプは作って終わり、ではありません。それを検証し、機能を追加したり改善することが重要です。
付録として深津 貴之氏のインタビューや寄稿記事が掲載されており、こちらも非常に興味深いです。
IA/UX プラクティスの目次
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- UXデザインのとらえ方
- UXデザインとは
- ユーザビリティとの違い
- HCDプロセスの応用
- リーンUXの原則
- Practice: UXをプロジェクトに取り入れるには?
- コラム: リーンUXと品質の関係性
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- モバイルのUXデザイン
- モバイルファーストの考え方
- モバイルデザインのヒント
- タッチ・ジェスチャのインタラクション
- 解像度とレスポンシブ対応
- Practice: モバイルの役割を考えるには?
- コラム: クロスチャネルにおけるデザイン
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- モバイルにおける情報アーキテクチャ
- モバイルのIAパターン
- 階層型
- ハブ&スポーク型
- マトリョーシカ型
- タブビュー型
- 弁当箱型
- フィルタビュー型
- 複雑なナビゲーションパターン
- Practice: デザインパターンを活用するには?
- コラム: 愛着を深めるマイクロインタラクション
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- 問題解決としての情報アーキテクチャ
- コンテンツ構造設計と優先順位
- 検索パターンとナビゲーションの関係
- プロトタイピングという可視化
- デザイン原則の重要性
- Practice: プロトタイピングツールの使い方とは?
- コラム: サービスデザインという見方
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- UXジャーニーマップと可視化
- ジャーニーマップの価値
- シナリオの活用
- 定量的調査と定性的調査
- ジャーニーマップの活用
- Practice: ジャーニーマップを活用するには?
- コラム: カスタマージャニー分析
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- 付録
- インタビュー: アプリUIデザイナーから見たUX
- ECサイトにおけるLPパターン
- 事業会社におけるUXデザインの取り組み
- UX Recipeによる挑戦
- UXデザインに関する書籍紹介
IAやUXのずっと役立つ普遍的な知識だけでなく、マイクロインタラクションやジャーニーマップなど現在注目されているトレンドや手法も学ぶことができるオススメの一冊です。
献本の御礼
最後に、献本いただいたボーンデジタルの担当者さまに御礼申し上げます。
当サイトでは随時、献本を受け付けています。
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