デザインの作業フローが大きく変わる!PhotoshopやIllustratorに予定されているAdobe Senseiの機能のまとめ
Post on:2018年2月6日
2018年1月末のアップデートで、ついにPhotoshopでもAdobe Senseiが実装され、複雑な選択範囲が1クリックで簡単に作成できるようになりました。
紹介記事: Photoshopの選択範囲の作成が驚くほど簡単に
PhotoshopやIllustratorなどに実装が予定されているAdobe Senseiの機能を紹介します。Adobe Senseiの主な役割は作業的な部分の効率化で、これにより人はよりクリエイティブな部分に時間を割くことができます。
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Adobe Sensei|AI(人工知能)
Top 11 Tech Sneak Peeks from MAX 2017 that Wow'ed
※記事の掲載にあたり、Adobe広報様に許可を頂いています。
- Adobe Senseiが最適な画像を見つけ出す -SceneStitch
- Adobe Senseiがデザインの要素を認識する -Puppetron
- Adobe Senseiが塗りを自動化する -Scribbler
- 数時間かかる作業もAdobe Senseiのおかげで数分に -Physics-Pak
- Adobe Senseiが画像を正しく認識する -DeepFill
- Adobe Senseiが動画から不要なものを削除する -Cloak
- Adobe Senseiが混合したカラーを簡単に管理できる -Playful Palette
- Adobe SenseiがVRの360度動画の音を可視化して編集 -SonicScape
- インフォグラフィックもAdobe Senseiで簡単に作成 -Lincoln
- Adobe Senseiがイラストを認識して3Dモデルを見つけ出す -Quick 3D
- Adobe SenseiがVR動画の空間の奥行きを作り出す -Sidewinder
Adobe Senseiが最適な画像を見つけ出す -SceneStitch
画像の気に入らない一部を塗りつぶしたい時に重宝するのが、「コンテンツに応じる」です。ちょっとしたゴミなどは「コンじる」を使うだけで、周辺のピクセルに馴染ませることができます。
そして、それをパワーアップさせたのが、この「SceneStitch」です。
「コンじる」は周辺のパターンで塗りつぶすだけですが、「SceneStitch」では他の画像を使用して塗りつぶすことができます。
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塗りつぶすための画像はAdobe Senseiが候補となる画像を探し出すので、簡単に他の画像の一部を使用することができます。
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実際の操作は、下記の動画でお楽しみください。
Adobe Senseiがデザインの要素を認識する -Puppetron
「Puppetron」はポートレート画像にイラストや写真のスタイルを適用する機能です。
左が元になるスタイル、右がポートレート。1クリックで、スタイルを適用します。
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どの箇所にどのように適用するかはAdobe Senseiが活躍するので、あとは適用量を調整するだけです。
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実際の操作は、下記の動画でお楽しみください。
Adobe Senseiが塗りを自動化する -Scribbler
「Scribbler」は、塗りを自動化する機能です。
1クリックで線画をカラーイラストに、白黒写真をカラー写真に仕上げます。塗りは人工知能で学習した内容に基づいて色を選択します。
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Adobe Senseiはただ塗るだけではありません。テクスチャを少し貼り付けるだけで、そのテクスチャで塗りを実現してくれます。
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実際の操作は、下記の動画でお楽しみください。
数時間かかる作業もAdobe Senseiのおかげで数分に -Physics-Pak
「Physics-Pak」は指定したシェイプに隙間ができないように、要素のサイズや形を変更して敷き詰める機能です。
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Illustratorのパペットワープでやると3時間近くかかっていた作業も、Adobe Senseiのおかげでわずか3分で完了してしまいます。
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実際の操作は、下記の動画でお楽しみください。
Adobe Senseiが画像を正しく認識する -DeepFill
「Deep Fill」はコンじるを更にパワーアップしたような機能です。
「コンテンツに応じて塗りつぶす」は周辺のピクセルを複製するだけの機能ですが、「Deep Fill」はAdobe Senseiが画像を認識して、正しく塗りつぶします。
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左が元画像で、右端は「コンじる」、中央が「Deep Fill」を使った塗りつぶしです。
「コンじる」では周辺のパターンで塗りつぶしてしまいますが、「Deep Fill」では画像を正しく認識し、最適な要素で塗りつぶします。
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実際の操作は、下記の動画でお楽しみください。
Adobe Senseiが動画から不要なものを削除する -Cloak
「Cloak」はコンじるの動画バージョンです。
動画にある邪魔な要素を1フレームずつ「コンじる」で塗りつぶしてもうまくいきません。
「Cloak」では動画にマスクをすると、Adobe Senseiがその部分を最適にコンテンツに応じて塗りつぶします。
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上は中央のポールを取り除いた動画、下は人物を取り除いた動画です。
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実際の操作は、下記の動画でお楽しみください。
Adobe Senseiが混合したカラーを簡単に管理できる -Playful Palette
「Playful Palette」はカラーパレットを作成する機能です。
今まではスウォッチやホイールから一つのカラーを取得していましたが、絵の具を混ぜるようにカラーを作成できます。
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基本となるカラーをいくつか選ぶと、あとは混ぜるように新しいカラーを作り出します。肌用パレット・瞳用パレットのように複数のパレットを利用することもできます。
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実際の操作は、下記の動画でお楽しみください。
Adobe SenseiがVRの360度動画の音を可視化して編集 -SonicScape
「SonicScape」は360度動画で、映像と音の方向を合わせることができます。
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全方位の音を録音したアンビソニックス・オーディオをビジュアライズし、光の塊に可視化された音の位置をコンテンツに合わせます。
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実際の操作は、下記の動画でお楽しみください。
インフォグラフィックもAdobe Senseiで簡単に作成 -Lincoln
「Lincoln」はデータのビジュアル化を素早く、そして魅力的にデザインできる機能です。
棒グラフや円グラフなどをデータに基づいて、簡単に作成できます。
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あとは、Illustratorでレイアウトするだけで、インフォグラフィックの完成です。
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実際の操作は、下記の動画でお楽しみください。
Adobe Senseiがイラストを認識して3Dモデルを見つけ出す -Quick 3D
「Quick 3D」は簡単に描いたイラストから3Dモデルを見つけ出す機能です。
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Adobe Senseiの機械学習を使用して、何のイラストであるか理解し、それに近い3Dモデルを探し出します。
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実際の操作は、下記の動画でお楽しみください。
Adobe SenseiがVR動画の空間の奥行きを作り出す -Sidewinder
「Sidewinder」はVR動画をより3次元に、空間の奥行きを深める機能です。
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VR動画を取り込み、新しい視点合成を適用して頭の位置を移動させることで、立体的に見せます。ひょっことのぞき込むと、そのコーナーの側面がちゃんと見えます。
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実際の操作は、下記の動画でお楽しみください。
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