ウェブサイトのリニューアル時にチーム全員、クライアントとも確認しておきたい4つの大切なポイント

他のサイトがしてるからフラットにしたり、スクロール前提の長いページを使ってみたり、トレンドは確かにかっこよく魅力的に見えるかもしれません、しかし本当にそれが自分のサイトに適しているのか検討することが非常に大切です。
制作者だけでなくクライアントともしっかりと確認しておきたい、ウェブサイトをリニューアルする際に陥りがちな4つの間違いを紹介します。

4つとも大切ですが、特に3つ目は大きなプロジェクトになるほど重要ですね。

サイトのキャプチャ

Top Mistakes When Redesigning a Website

下記は各ポイントを意訳したものです。
翻訳・画像の掲載にあたっては、Onextrapixelの許可を得ています。

はじめに:リニューアルの結果に1/3が満足していない

この一年の間に、中小企業の68%以上がサイトをリニューアルし、その1/3が結果に満足していない現状があります。
参考:HubSpot社の資料(PDF

それは驚くべき数字ではありません。なぜならリニューアルは、長いプロセスでみることが重要です。たくさんのアクセス解析のデータ、ワイヤーフレーム、カラーパレットが机の上に置かれるでしょう。それらの膨大な量に途方に暮れ、終わりのない泥沼に入ってしまうのは簡単なことです。

ここでは、そうならないようにリニューアルの際に陥りやすい間違いのリストをまとめました。次のプロジェクトでリニューアルが入ってきた時、これらのことを意識してみてください。

1. トレンドをむやみに取り入れる

トレンドが単に新しく面白いからといって、そこに飛び込む必要はありません。トレンドをあなたのサイトに採用にする前に、本当にそのトレンドが必要であるか考えてください。

フラットなデザインがよい例です。フラットはさまざまなサイトで使用されており、デザインの最先端であるといってもいいでしょう。しかし、例えばトラディショナルな会社のサイトに使うのは賢い選択ではないでしょう。

デザインとは美学ではなく、ユーザビリティを大切にするべきです。

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NBC Newsは最近、リニューアルをしました。デザインはWindows8のModern UI(旧Metro UI)のスタイルです。大きくてフラットなタイルは、デスクトップのユーザーには非常に分かりやすいデザインになっています。しかしスマフォやタブレットのユーザーにはこのタイルは重く、うまく機能しません。見出しを読むことさえ難しいでしょう。
確かにトレンドのデザインですが、全く機能していません。

2. 自分のデザインの殻に固執する

自分がよく使うデザイン要素に行き詰まることはありませんか? 自分のデザインの殻に固執することはデザインを変更する際に邪魔になることがあります。ウェブのトレンドやスタンダードに目を向け、広い心であなたのデザインに取り組んでください。

過去にうまく機能したからといって、次もそれでうまくいくとは限りません。ここ数年のデザインに注意を払っていないのであれば、目を向けるようにしましょう。トレンドは変化し、ユーザーもそれに移行していきます。

ユーザーがどのようにウェブを使うか知ることにより、最新のデザインのスタンダードを理解している状態でいてください。特にGoogle, Facebookなどの巨大サイトには注意を向けるのがよいでしょう。

最近のユーザーの傾向としては、スマフォでの利用、大きいモニターでの利用、そしてスクロールを前提にしたウェブページの人気が高くなりました。AmazonやNYタイムズなど多くのサイトでこの長いページのデザインをどんどん採用しています。

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ウェブの技術は数年前には最先端だったものが、あっという間に消えてしまうことがあります。例えばFlashは現在、多くがHTML5で同様のコンテンツが作成されています。何の技術を使っているかよく見て、それが何に置き換えられるか、あるいは更新させる必要があるか見てください。

3. 具体的な期限と手順を決めない

サイトのデザイン変更の際に、細部に夢中になることは簡単です。思いつくまま簡単な箇所から手をつけてしまうと、最終的には時間を浪費することになることが多いです。

デザイン変更の作業を始める前に、まずはスケジュールを決め、それを実行するのが大切です。期限をもっていないタスクは、ゴールを見失うことになります。あなたのチームのためにマイルストーンを設定し、現実的なスケジュールをたてます。
各タスクではプライオリティを決定しておきましょう。それぞれにどれぐらいの労力が必要であるかの目安になります。そしてもっとも重要なポイントも理解することもできます。

デザイン変更のプロセスで最も時間がかかるのは、意志決定です。誰が決定権をもっているのか正確に把握しておく必要があります。特に大きなプロジェクトになるほど、ボタン一つのスタイルでも無駄な討論を重ねることになります。決定のプロセスがどのように機能するのか決めておくことで、スケジュールが円滑に進みます。

最後に最も重要なこととして、デザインを好みで決めないでください。好きか嫌いかで判断すべきではなく、貴重な時間を消費するだけです。アクセス解析やユーザビリティテストを元に、現在の問題を把握し、それを解決する手段として、どのようなプロセスを経てデザインを起こしたか討論してください。

4. 一度にまとめてリニューアルする

目につくところからすぐに手をつけようとすると、失敗する可能性が高いです。確かに、ちょっとしたルーチンのような修正はそのやり方がよいです。しかし、サイト全体に関わるようなデザイン変更はそれではうまくいきません。

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上記はDiggのサイトで、2010年にリデザインを行いました。
リニューアル前のアクセスは月に4,000万人以上でしたが、後には米で26%減、英で34%減となりました。

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Diggのリニューアルは大規模な変更を行い、機能性が大きく変わり、ナビゲーションも変わってしまったため、多くのユーザーはサイト内で迷子になってしまいました。
これはGoogleのようなサイトがリデザインする際に、少しずつしか変えないことを好む理由です。

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NYタイムズのリニューアルでは、ちょっとしたアプローチをとりました。サイト全体に大規模な修正をするのではなく、まずはコンテンツの一部からかかり、ユーザーの反応を見て、他のコンテンツへと進めました。サイト全体にゆっくりと新しい機能を加え続けるという方法です。

参考:BEHIND THE SCENES ON THE NYT REDESIGN

最後に大切なこと

これらよくある間違いは、サイトのリニューアルを勧めないものではありません。確かに難しいプロジェクトになりますが、これらのことを念頭においておけば心配ありません。

もしあなたがサイトのリニューアルをする時は、それが終了したプロダクトではないということを意識してください。常に進化し、あなたはそのパフォーマンスを改善することができます。

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