デザインに効果的なフォントの選び方を身につけよう!レジュメに適したフォントと避けたいフォント
Post on:2015年6月22日
フォントはコミュニケーションデザインにおいて重要なツールです。
ロゴに使うフォント、コピーに使うフォント、見出しに使うフォント、本文に使うフォント、WebやUXデザインにおいても非常に重要な役割です。
文字中心で情報を整理して見せる必要があり、多くの人が利用し、スクリーンとプリントの両方に対応する必要があるレジュメのデザインに適したフォントと避けたいフォントを紹介します。
実例を元に、デザインに適したフォントの選び方を身につけましょう。
20 Best and Worst Fonts to Use on Your Resume
下記は各ポイントを意訳したものです。
※当ブログでの翻訳記事は、元サイト様に許可を得て翻訳しています。
また、下記を参考にフォントの情報を加えました。
レジュメのデザインに適した10のフォント
画像:Wikimedia
01: Garamond(ガラモン、ギャラモン)
16世紀のClaude Garamondの活字をベースに、1989年にRobert Slimbachら米Adobe社のデザインチームにデザインされたフォント。
Times New Romanはおそらくレジュメ用に最も一般的に選ばれるフォントで、同時にそのことを理由に避けるべきフォントに入ります。多くの人が選ぶフォントは、それらと同じように見えることを望まない時には避けた方がよいでしょう。そんな時に、Garamondは素晴らしい代替になります。Garamondの洗練されたデザインは、クラシックな印象を与えます。
Garamondはその使い勝手もなかなかです。レジュメを1, 2ページにまとめようと苦戦している時は、スペースの調整やフォントサイズを下げるなどして、リーダビリティを犠牲にせずに多くのテキストを配置することができます。
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02. Gill Sans(ギルサンズ)
1920年代にモノタイプ社の依頼でイギリスのEric Gillにデザインされたフォント。
シンプルで古典的なプロポーションをもつ洗練されたサンセリフフォントは、デザインにモダンな印象を与えます。英国ではあらゆるジャンルに広く使用されています。あなたは第二次世界大戦で英国政府が作成したポスター「Keep Calm and Carry On」で使われているフォントと非常に類似していることに気がつくかもしません。Mac OS XやMicrosoftオフィスなどにGill Sans MTとして配布されています。
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03. Cambria(カンブリア)
2004年にMicrosoftの依頼でオランダのJelle Bosmaにデザインされ、Windowsやオフィスで配布されたフォント。
Cambriaをはじめ、Calibri, Candara, Consolas, Constantia, Corbelは、モニターで美しく表示するようデザインされたClearTypeのフォントです。小さいサイズでも明瞭性を維持し、スクリーンでの読書にも適しています。Cambriaはオンライン、そして印刷されたレジュメにも非常に適しています。
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04. Calibri(カリブリ)
2004年にMicrosoftの依頼でオランダのLucas de Grootにデザインされ、Windowsやオフィスで配布されたフォント。
2007年以降Microsoftワードのデフォルトフォントだったため、Arialと同じくらい使われませんでした。しかしこのフォントは「5 Reasons Calibri is the Best Font for Your Resume」にあるように、12ポイントで2ページに550から750語、11ポイントでもよく機能し、目に優しく安定性の印象を与えるといった使いやすい特徴を備えています。
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05. Constantia(コンスタンティア)
2006年にMicrosoftの依頼でイギリスのJohn Hudsonにデザインされ、Windowsやオフィスで配布されたフォント。
Cambria, Calibriと同様にこのフォントもMicrosoftのClearTypeフォントで、丸い字形は他のセリフ書体に比べてフレンドリーな印象を与えます。スクリーンと印刷のドキュメントの両方に適したフォントで、デジタルやハードコピーでレジュメを配布する必要がある時に役立ちます。
06. Lato
2010年にポーランドのŁukasz Dziedzicにデザインされたフォントで、Latoはポーランド語で「夏」を意味します。
Latoは元来企業用にデザインされたフォントで、大きいサイズでユニークな特徴をもち、ボディコピーでナチュラルに見えるよう作られています。hairline, thin, lightを小さいサイズで見るのは大変ですが、広範囲のウェイトとスタイルを備えています。フォントはGoogleフォントやファイルをダウンロード(Font Squirrel)して、個人商用無料で利用できます。
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07. Didot(ディド)
18世紀フランスのFirmin Didotの活字をベースに、1991年にAdrian Frutigerにデザインされたフォント。
Didotは上流階級の外見(おそらくパリジャンのルーツ)を持った特徴的なセリフフォントです。その品位のあるタイプフェイスはレジュメにおいても優美なスタイルを与え、ファッションや写真関係の人に人気が高いです。繊細なセリフはより大きいサイズの時に最も美しく見せるので、ボディコピーよりは見出しに使った方がよいでしょう。
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08. Helvetica(ヘルベチカ)
20世紀フランスのHaas社からNeue Haas Groteskとしてリリースされたのが原型、その後Linotype社が権利を引き継ぎNeue Helveticaとして改良してリリース。
このスイス生まれのサンセリフフォントは、多くのデザイナーとタイポグラファーから「the king of fonts」と呼ばれています。Helveticaという名のドキュメンタリー映画さえあるくらいです。そのモダンで、美しいラインと卓越した明瞭性は多くのブランドのロゴや街角のサインに広く使われています。レジュメを洗練されたプロっぽい感じにするには、まずはHelveticaを試してみてください。MacであればOSに含まれています、Winの人は購入するしかありません。
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09. Georgia(ジョージア)
MicrosoftやAppleのために低解像度のスクリーンで明確に表示されるよう、1993年にイギリスのMatthew Carterにデザインされたフォント。
Georgiaはもう一つのTimes New Romanに代わる選択肢です。このセリフフォントは小さいサイズでも読みやすく、太いストロークの字形を持っています。スクリーンでの明瞭性を目的に作られているため、レジュメをPDFで送る時などのデジタルドキュメントで素晴らしく見えます。
10. Avenir(アベニール)
1988年にスイスのAdrian FrutigerがFuturaを改良し、よりユニバーサルにデザインれたフォント。
この用途が広いサンセリフフォントは非常にクリーンで明快な外観を持っており、どんなレジュメでも真新しい印象を与えます。複数のウェイトを備えており、さまざまなセクションを区別するために使うことができます。しかしbookとlightは読みにくいので、避けた方がよいです。
Avenirのウェイトのバリエーションを大幅に増やし、スクリーン上ので能力を改善したAvenir Nextが2005年にリリースされています。
レジュメのデザインに避けたい10のフォント
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01. Times New Roman(タイムズ・ニュー・ローマン)
1932年にイギリスのタイムズ紙が新聞用書体として開発されたフォント。
Times New Romanが避けるべきリストにあることに驚いていますか? このフォント自体は何も悪くありません、ただあまりにも乱用されました。多くの人がレジュメにこのフォントを使うので、あなたが使っても目立ちません。また小さいサイズだと読むことが難しく、特にスクリーンには適していません。
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02. Futura(フーツラ)
ドイツのPaul Rennerがデザインし1923年に発表、1927年にリリースされたフォント。
Futuraは適したリストにあるGill Sansと同じ1920年代に作成された、いわゆるジオメトリックサンセリフです。確かにクリーンで魅力的なフォントですが、総合的な外見はやや古く独特なデザインです。小文字は異常に高さがあり、尖りと丸を使った字形のコントラストは不快をあたえるかもしれません。レジュメのようにテキストの比重が高いドキュメントには、Futuraは実用的ではありません。
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03. Arial(アリアル)
1982年にRobin NicholasとPatricia Saundersが率いる10人のチームにデザインされたフォント。
Times New Romanと同じく、使われすぎで賞のサンセリフ部門です。本当に多くのレジュメでこのフォントを見かけます。型にはまったフォントは何も悪いことはありませんが、Arialより良いサンセリフを選択することも大切です。
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04. Courier(クーリエ)
1955年にアメリカのHoward KettlerがIBMのタイプライター用にデザインされたフォント。
このフォントはタイプライターで打った文字のようにデザインされているので、レジュメに使用するとタイプライターを使ったように見えます。あなたが30年前のレジュメを提出するなら、それでよいでしょう。等幅フォントはその名の通り余白が等しいため、ページ全体が少し不自然に見えるかもしれません。
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05. Brush Script
1942年にアメリカのATF創設者Robert E. Smithにデザインされたフォント。
ちょっと個性をだすために手書きのようなフォントをレジュメに使ったらいいかもしれない、なんて思わないでください! レトロやノスタルジー感を演出よりむしろ安っぽくて時代遅れに見えます。またこういったフォントを使用すると、あなたは他のしっかりしたフォントを持っていないのではないかと思われてしまいます。
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06. Comic Sans(コミックサン)
アメリカのVincent Connareにデザインされ、1994年にMicrosoftからリリースされたフォント。
マンガの吹き出し文字のような外見は、カジュアルで人気の高いフォントです。しかし子どもっぽいので、真剣な文章には向いていません。「Ask a Manager」によれば、レジュメにComic Sansを使うのは悪い冗談なのかと言っています。個性を出そうとするのはよいですが、それがどのような印象を相手に与えるか想像してからフォントを選択してください。
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07. Century Gothic(センチュリーゴシック)
1991年にMonotype社からリリースされたジオメトリックなフォント。
Century Gothicはすらりとしたモダンな外見を持っていますが、レジュメ用としてはあまりにもイレギュラーです。このフォントの通常のウェイトは細く、特に小さいサイズで読むのが困難です。
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08. Papyrus(パピルス)
1982年にChris Costelloにデザインされ、翌年にリリースされたフォント。
レジュメを書く上でこのフォントを使用するべき理由がありませんが、好む人がいるように思われます。Papyrusを使い、レジュメに冒険的やエキゾチックな雰囲気を与えようとしているなら我慢してください。このフォントは(Comic Sansと同様に)たちの悪い冗談だと思われるだけです。Fast Co. Designによると「PapyrusはあなたがEgyptという単語を一字一字綴るために使うフォントです」。
09. Impact(インパクト)
1965年にGeoffrey Leeにデザインされ、Windows98からMicrosoft製品で配布されたフォント。
あなたのレジュメに大胆で自信に満ちた印象を与えることを望みますか? それをするために太字のフォントは必要ありません。Impactはヘッドライン用に大文字で使用するためにデザインされたフォントです。しかしフォント自体には小文字を含むため、ボディコピーにも使おうと考える人が確かにいます。
10. Trajan Pro(トレイジャンプロ)
1989年に米AdobeのCarol Twomblyによってデザインされた「Trajan」のOpenTypeバージョンのフォント。
Trajan Proには威厳があり、堂々とした印象を与えます。そもそもこのフォントは2000年前に立てられた同名のローマ皇帝を祀っているトラヤヌス帝記念柱に刻まれている字形にインスパイアされたものです。フォントは大文字とスモールキャピタルがあるだけで、小文字はありません。レジュメ上の読むための文章にこのフォントを使うのは不適切でしょう。映画ポスターの主役クラスの人にTrajanを使うのは良いアイデアです。
レジュメ作成時のTips
レジュメ用のフォントのサイズは(特定のフォントを除いて)、10ptから12ptが適切です。見出しや小見出しにはより大きいサイズを使用します。
また、スクリーンであなたのレジュメを見る人のコンピュータにはさまざまなフォントがインストールされていることを覚えておいてください。あなたが慎重に選んだフォントが別のフォントに置き換わり、レジュメのレイアウトを台無しにしてしまうこともあります。作成した通りの外見を維持するために、レジュメをPDFとして保存して送付するのはWordドキュメントとして送付するのより良いアイデアです。
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